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お母ちゃんのお母さんて生きてはるん?「カムカムエヴリバディ」#96


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 るい(深津絵里さん)と雪衣(多岐川裕美さん)が話しているところに、錠一郎(オダギリジョーさん)がやって来た。雪衣は錠一郎とあいさつをし、今夜はごちそうにするから楽しみにしてと言って、部屋を出た。

 錠一郎は算太(濱田岳さん)は通帳を返しに来たのだとるいに言った。お金を貯めて、るいとるいのお母さんに謝りたくて、そして最後に少しだけ家族と過ごす時間が欲しかったんだろう、と。

 ちらしずしや鯛など、夕食の食卓にはごちそうが並んでいる。上機嫌の勇(目黒祐樹さん)は錠一郎のジョーはジョーディマジオに由来するのかと言ったかと思えば、錠一郎は相変わらず食べ物をこぼしている。すると突然、勇が泣き始めた。もう二度とるいと会えないと思っていたのに、こうして家族を連れてきてくれたことがうれしいのだ。

 ひなた(川栄李奈さん)は立ち上がり、写真立てを見ていた。るいの祖父・千吉(段田安則さん)、祖母・美都里(YOUさん)、父・稔(松村北斗さん)の写真はあるが、母・安子(上白石萌音さん)の写真がない。ひなたが「おばあちゃんの写真は?」と聞くと雪衣が結婚式の写真を持ってきてくれた。るいは安子を指さして「お母ちゃんのお母さんや。」とひなたに見せた。今年は稔の50回忌。できるなら終戦の日まで岡山にいてくれたら、と勇は言う。 

 翌朝、勇と桃太郎(青木柚さん)はキャッチボールをしている。桃太郎が失恋した話をすると、勇は「おなごを好きになったときは先延ばしにするんじゃねえ。絶対報われんぞ。」とアドバイスをした。

 るいはひとり、以前暮らしていた部屋に入った。机の引き出しには雉真稔と記名がしてある辞書があった。それを持ってぼんやり考えごとをしていると、ひなたが部屋に入ってきた。昔の写真を見たいというひなたに、るいはこれから錠一郎と出かけるから、散らかさないように探してと言った。

 ふとひなたが「お母ちゃんのお母さんて生きてはるん?」と聞くと、るいは「分からへん。子供の頃生き別れたんや。」と答えて、出かけて行った。

 錠一郎とるいは、木暮から教えてもらったdippermouth bluesという店名の喫茶店を訪れた。そこにいたのは、定一、ではなく、定一そっくりの健一(世良公則さん)。戦争から帰った健一は父・定一が亡くなっていると思い込み、戦後しばらく横須賀にいたが、故郷の岡山に戻り、定一と再会を果たした。そして、孫が手伝ってくれるというので、喫茶店を始めたという。

 健一の孫・慎一(前野朋哉さん)がお供え用のおはぎを買って帰って来た。健一は、安子のことを娘を捨ててアメリカに行ったと悪く言う人もいたが、そんな子でないと言った。健一は、稔と安子の初デートの目撃者でもある。

 かつて稔が安子に「May I put sugar in your coffee?」と聞いたように、錠一郎はるいに「お砂糖入れる?」と聞いた。今日はこれでおしまい。

 岡山の人たちがみんな優しくて泣けてくる。そして、安子のことを誰も悪く言わない。るいは今どんな気持ちでいるのだろう。あれほど憎んでいた母は実は悪い人ではなかった、という事実をどう受け止めたらいいのだろう。

 でもるいにはまだ分からないことがある。それは、安子がるいのことをどう思っていたのか、ということ。るいは想像力豊かな賢い子供だったので、雪衣(岡田結実さん)の「安子さんは女手一つでるいちゃんを育てることを諦めて、雉真の家にお返ししようと決めたんじゃ思います。」という言葉や入学式の日までに帰ってこないという状況から、自分は安子に愛されていないと思い込んでいた。だから「I hate you.」と言って、自ら安子を遠ざけてしまった。

 安子がるいのことを心から愛し、誰よりも大事にしていたことを知っているのは、安子の親友・きぬだけ。もしきぬからそれを聞くことができたら、るいは救われるのになあ。きぬちゃん、まだ健在かなあ・・・るいと錠一郎、喫茶店の帰りに岡山の街をブラブラ散歩してみたらいいかもね。あとは、ひなたが昔の写真を探すなかで、安子に関する素敵なもの、るいが安子に大事にされていたと分かるものを見つけてくれたら最高なんだけど、どうかなあ。

 そして今日分かったのは、定一と健一は無事再会できていたということ。金太(甲本雅裕さん)と算太の再会は金太の幻覚で、そのあとに金太は亡くなってしまったので、てっきり同じパターンかと思っていたが、リアルに会えていたと確認できてうれしかった。

 それからこれは深い闇だなと思ったのは、ひなたがるいに「お母ちゃんのお母さんて生きてはるん?」と聞いたシーン。天真爛漫なひなたでさえ、この質問をするときはぎこちなかった。るいは「自分の過去を聞くなオーラ」をずっと出してきたんだろうなあと想像してしまう。

 るいにとって、この岡山訪問はとても勇気が必要だったと思う。その勇気がどうか報われますように。

 

 るいが岡山にいた頃のブログのリンクです。こんなことされたら、過去を封印したくもなるよと思ってしまう・・・

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