edamameのテレビブログ

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それでも人生は続いていく「カムカムエヴリバディ」#93


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 錠一郎(オダギリジョーさん)はトランペットを吹いてみたが、きれいな音色は出なかった。「昔、トランペッターだった。」とひなた(川栄李奈さん)と桃太郎(青木柚さん)に言うが、二人はけんかを止めるための冗談だと笑っている。

 るい(深津絵里さん)は店のポスターをはがし、裏に書かれている錠一郎のサインを子供たちに見せた。錠一郎は話を続ける。

 デビュー寸前のところで原因不明の病気になりトランペットが吹けなくなったこと、トランペットをやめ、結婚を約束していたるいとも一度は別れたこと、死のうかなあと思ったこと、るいが救ってくれたこと。

 京都で回転焼き屋を始めてからもずっと治療法を探していたが、桃太郎が生まれたころから止めてしまったこと。一生トランペットは吹けないが、ひなたと桃太郎のいいお父ちゃんとして生きられたらそれで幸せと思っていること。錠一郎が言いたかったことは、それでも人生は続いていく、ということだった。

 ひなたと桃太郎は、錠一郎の突然の過去の告白に呆然としていた。そして、錠一郎が死ななくて良かった、るいが止めてくれてよかった、と話した。二人は「あかにし」に行って、吉右衛門(堀部圭亮さん)にCDプレーヤーを盗んだことを謝罪をした。許さないと怒る吉右衛門を清子(松原智恵子さん)はなだめた。そこへ吉之丞(徳永ゆうきさん)が帰宅。桃太郎は「結婚おめでとうございます。」と言った。

 錠一郎はトランペットの手入れをしていた。るいは「私は信じてる。またジョーさんがトランペット吹ける日が来るって。」と言うが、錠一郎は「30年試したけれど、あかんかった。トランペットが僕にさよならを言うてる。」と話した。るいの目には涙が浮かんでいた。

 クリスマスがやって来た。商店街では福引を行っている。サンタの格好をした錠一郎が受付をしていると、少年が券を10枚持って来た。錠一郎は福引10回というが、それは補助券だから福引は1回だけだとそばにいた森岡(おいでやす小田さん)に指摘される。少年は5等。賞品のカゴのなかからピカピカのおもちゃのトランペットを選んでうれしそう。

 るいが買い物を終えて帰宅すると、回転焼き屋の前にお客さんが待っていた。すぐ焼きます、というるいにその人は「るいじゃのう?」と聞いた。そのお客さんは年老いた算太だった。今日はこれでおしまい。

 京都で回転焼き屋を始めてから、錠一郎はトランペットやジャズを一切封印していると思っていた。でも、本当はそうではなかった。錠一郎の心の片隅にトランペットは常にあって、いつか吹けるようになると願って暮らしていたのだ。その年月は30年。それはあまりにも長く、苦しい気持ちになる。トランペットを吹くカッコいい錠一郎を再び見たかったが、それはもう叶わなくてもいい。錠一郎を解放してあげたい、と思った。

 桃太郎は父の波乱万丈な人生の告白を聞き、完全に失恋から立ち直った。錠一郎はもしかしたら子供たちに話すことで心が軽くなったかもしれない。雨降って地固まる、だといいなあ。

 私は「それでも人生は続いていく。」という錠一郎の言葉に心がギュッとなった。一度生きることを止めようとした錠一郎の言葉は重い。トランペットが吹けないことに苦しみながらも、るいに助けられた命を懸命に生きている。

 錠一郎ほど波乱万丈ではないにしても、私たちの人生も楽しいことばかりではない。時には辛いことや悲しいことが襲ってくるし、みんながみんな夢を叶えているわけではない。それでも人生は続いていくんだなあ。どこかで折り合いをつけたり、別の楽しみを見つけたりしながら、私たちは生きている。

 そして、最後の最後に算太が久しぶりに登場。そういえば算太が戦争から帰って来たときもクリスマスだったなあ。そのときは美都里(YOUさん)が算太を抱きしめてくれてたっけ。

 いつも明るくてお調子者の算太が、すっかり老け込んで元気がないのは心配だ。店にいなかったるいを待っていたのだから、きっと伝えたい重要なことがあるのだろう。お金を持ち逃げしたことを謝るのかな、それとも何かるいに伝えたい情報を持っているのかな。

 今日は錠一郎のカミングアウトデーだったが、明日はるいが過去と向き合うことになりそうだ。るいにとって良い話だといいのだけれど・・・

 戦争が終わり、クリスマスに算太が帰って来た日のブログのリンクを貼っておきます。よかったらこちらもどうぞ。

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