edamameのテレビブログ

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安子とるい、ついに再会を果たす「カムカムエヴリバディ」#111


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 ひなた(川栄李奈さん)はラジオ放送局のブースにいる。向かいに座っているウィリアム(城田優さん)が「Don't be nervous. I'll help you.(緊張しないで。お手伝いしますから。)」と声をかけた。小川(紺野まひるさん)が見守るなか「ひなたのサニーサイドイングリッシュ」の初回の録音が始まった。「A long time ago・・・」とウィリアムが話し出す。

 焼け野原のなか、安子(上白石萌音さん)がカムカム英語のテーマソングを歌いながら赤ちゃんのるいをおぶって歩いている。歌声がいつの間にかひなたに代わり、ひなたはアニー(森山良子さん)をおぶって商店街を歩いている。ひなたは「Choose the sunny side of the street.(日向の道を歩いてよ。)」とアニーに声をかけた。

 フェスティバル会場では、トミー(早乙女太一さん)がるい(深津絵里さん)を「ジョーの糟糠の妻、るい・サッチモ・大月!」と紹介。一子(市川実日子さん)はなんちゅうネーミングや、とポツリ。拍手のなか、るいがステージに登場。トミーが合図をすると、スピーカーから「サニーサイド」のトランペットが流れる。「ジョーの音や。」と木暮(近藤芳正さん)がすぐに反応する。トミーが奈々に、ササプロで録った錠一郎(オダギリジョーさん)のトランペットの音源を探してもらっていたのだ。そのトランペットに合わせて錠一郎がピアノを弾く。トランペットを吹く錠一郎の若い頃の映像が流れる。

 その頃、ひなたはアニーを背負ってやっと偕行社の前までやって来た。

 トミーと錠一郎のセッションを思い出し、木暮は感極まっている。そして、るいが堂々と歌い始めた。すると、会場後方のドアが開いた。そこにいたのは安子を背負ったひなた。びっくりして歌えなくなるるいだったが、少し間をおいて、また歌い始めた。涙をこらえ、歌い上げる。そして、マイクを置き、るいは舞台から下りて、安子と抱き合った。

 二人の抱き合う姿を見て、ひなたは泣き、勇(目黒祐樹さん)は優しい表情を浮かべ、和子(濱田マリさん)は微笑み、木暮は泣くのをこらえ、一子はもらい泣きをし、桃太郎(青木柚さん)は何とも言えない表情をし、健一(世良公則さん)はうなずき、錠一郎は二人を優しく見つめる。

 安子とるいはお互いの顔を見つめ、「お母さん。」「るい。」と呼び合う。るいは涙声でゆっくりと「I ove you.」と言い、また抱き合った。二人は涙が止まらない。子供の頃のるいと安子が抱き合うシーンが重なる。

 フェスティバルが終わり、るいは安子のけがの手当てをしている。ひなたが安子に錠一郎と桃太郎を紹介する。錠一郎は「お義母さん、るいを生んでくださってありがとうございます。」と頭を下げた。それを聞いて、安子はまた泣いてしまう。桃太郎は雉真繊維の野球部にいると安子に自己紹介。

 「いっつも特別になるなあ。このステージのクリスマスライブは。」と錠一郎が言う。錠一郎はここでサニーサイドに出会ったと言うと、安子は「昭和23年のクリスマスですか。定一さんがサニーサイドを歌うた。」と尋ねた。錠一郎は「そうです。」と答えた。安子と錠一郎は同じ場所にいたのだった。

 アニーヒラカワ、本名・安子ローズウッドは、その日、るい、そしてるいの築いた家族と夜遅くまで語り合った。安子とるいの間にあった誤解もわだかまりもクリスマスの夜空にとけていった。

 年が明け、映画「サムライベースボール」は大ヒット。再び来日した安子は、勇と神社の境内を歩いている。今までどうしていたのかと勇が聞く。安子はシアトルの暮らしは大変なこともあったが、ロバート(村雨辰剛さん)の家族に温かく迎えられ、ロバートは木漏れ日みたいな人だったと言った。若い安子がロバートたちとシアトルで暮らしている映像が流れる。

 勇は映画「サムライベースボール」を公開初日の朝一番で見たと安子に話す。安子はこの映画で稔の夢が叶ったことが一番うれしい。

 学生服を着た稔(松村北斗さん)が「どこの国とも自由に行き来できる。どこの国の音楽でも自由に聴ける。自由に演奏できる。僕らの子供にゃあそんな世界を生きてほしい。ひなたの道を歩いてほしい。」と安子に言うと、安子は「はい。」と返事をした。  

 二人は声を合わせる。「聞こえる?あの楽しげな音。あれは幸せな君の足音。ひなたの道を歩けばきっと人生は輝くよ。」今日はこれでおしまい。

 ついに安子とるいが再会を果たした。「I hate you.」と言って安子を遠ざけたるいが「I love you.」と母を抱きしめる。元々はとても仲の良かった母娘だったのに、時代や周囲の人に翻弄されてはなればなれになってしまった。空白の長い年月はもう取り戻すことはできないけれど、これからの日々を幸せに過ごせたらいいなあと思う。今日が最終回じゃなくて良かった。その後が描かれる明日がとても楽しみだ。

 錠一郎のトランペット音源にもウルウル。トミーって本当に優しいんだなあ。私は医学の進歩によって錠一郎の病気が治り、サプライズでトランペット演奏があったらいいなと思っていたけれど、そうではなかった。でも、それよりもリアリティがあって、とても素敵なシーンだった。木暮の「ジョーの音や。」は心が震えた。何十年も聞いていなかったのに瞬時にジョーの音だと分かる。錠一郎、愛されていたんだなあ。

 そして最後の稔と安子の若くて明るい声に心がギュッとなる。ああ、戦争が始まる前はこんなにも穏やかで幸せに満ちていたんだなあ、と。

 明日はとうとう最終回。どんなふうに100年の物語が幕を閉じるのか、しかと見届けたいと思う。