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伴虚無蔵は桃山団五郎よりずっといい役者だ「カムカムエヴリバディ」#83


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 虚無蔵(松重豊さん)が黍之丞役、五十嵐(本郷奏多さん)が左近役で殺陣の審査が始まった。部屋の外ではひなた(川栄李奈さん)が見学している。五十嵐がうまくなったと気づいたひなたに、算太(濱田岳さん)は相手役がうまいからつられていると言う。

 次は役を交代して、虚無蔵が左近、五十嵐が黍之丞役を演じることになるが、突如モモケン(尾上菊之助さん)が虚無蔵の相手は自分がすると申し出た。「長かったのう。20年。」と算太はつぶやいた。モモケンと虚無蔵の殺陣が始まった。

 場面は変わり、モモケンが父の出演している「妖術七変化」を見て涙を流している。一緒に映画を見ていた算太に、父はテレビの世界に行った自分がそんなに許せないのかと聞くと、算太は「親父っちゅうんは一筋縄ではいかんもんじゃ。許しとるようで許しとらん。許しとらんようで許しとる。」とモモケンに話す。そして、親父さんは左近ではなく黍之丞をやってもらいたいんじゃないか、とも。

 オーディションでは、迫真の殺陣が続いていた。ついに左近が斬られ、カットがかかる。モモケンは「これが父が見た景色なんですね。20年前に。」と言う。そして「だけどね、虚無さん。あんたじゃ駄目なんだ。」と続けた。それは無名だからでもセリフが下手だからでもない。虚無蔵を頼っていてはモモケンが父を超えられないからだ。

 虚無蔵は「ありがとうございました。文四郎(=五十嵐)とも手合わせしてやってください。」と立ち上がった。そしてモモケンは会場を去ろうとする虚無蔵に「伴虚無蔵は桃山団五郎(=二代目モモケン)よりずっといい役者だ。」という父の言葉を伝えた。もっと早く知りたかったという虚無蔵に「私はスターですよ。大部屋なんぞに軽々しく声はかけません。」とモモケン。「恐れ入りました。」と一礼して虚無蔵は去って行った。

 オーディションはすべて終了。ひなたが会場の片づけをしていると、モモケンが一人立っていた。ひなたが会釈をして去ろうとすると、「あなたと話がしたかったんです。」とモモケンから声をかけた。今日はこれでおしまい。

 今日一番感動したのは、モモケンが虚無蔵に「伴虚無蔵は桃山団五郎よりずっといい役者だ」という父の言葉を伝えたシーン。この一言はとても重かった。その言葉にずっと苦しんでいたモモケン、その言葉を聞けずにずっと苦しんでいた虚無蔵。二人とも長い苦しみから解放された瞬間だった。

 モモケンは実際に殺陣の相手をしたことによって虚無蔵の実力を認めた。だからこそ父に言われて自分が傷ついた言葉を伝えられたのだと思う。この言葉を発することはモモケンにメリットはなく、むしろデメリットしかない。それでも虚無蔵に伝えたかった、というより、伝えないといけないと思ったのだろう。それぐらい虚無蔵の殺陣は素晴らしかったのだ。そして、その一言はモモケンの今後の役者人生における大きな一歩になったに違いない。

 算太がモモケンに親父の話を語るシーンでは、金太(甲本雅裕さん)を思い出していた。職人気質の真面目な金太は、ダンサーになりたいと家を出た算太を許すことが出来なかった。算太が戦争に行くという状況でもその気持ちは変わらず。しかし、そのことを金太はずっと後悔していた。結局算太が戦争から帰ったときには金太はすでに亡くなっており、二人は和解することはできなかった。でも、算太は父のそんな思いは分かっていた。そして、それがモモケンを救うことにつながっていく・・・

 今日の15分はあっという間だった。こんなにストーリーにのめり込んで見たのは久しぶり。明日はオーディションの結果発表が来るかな。ひなたにモモケンが話したいことも気になるので、明日が待ち遠しい。

 金太が亡くなる前に見た夢と算太が戦争から帰って来たときのブログリンクを貼っておきます。復習しておくと、今後の展開がもっと楽しめるかも。よかったらどうぞ。

edamametime.hatenablog.com

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