edamameのテレビブログ

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夢と希望にあふれた前半&夢破れた後半「カムカムエヴリバディ」#86


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 居間で錠一郎(オダギリジョーさん)と桃太郎(野﨑春さん)が高校野球を見ている。PL学園のサヨナラ勝ち。喜んでいるところへ小夜子(新川優愛さん)がやって来た。ひなた(川栄李奈さん)に会いたかったが、出かけていていなかった。

 その頃ひなたは五十嵐(本郷奏多さん)と映画館で「妖術七変化」を見ていた。二人とも手にポップコーンを持っている。五十嵐の出演シーンにわくわくするひなた。五十嵐が演じた伊織は女性を守ろうとしたところを武藤蘭丸(青木崇高さん)演じる左近に斬られてしまう。すると「暗闇でしか見えぬものがある。暗闇でしか聴こえぬ歌がある。黍之丞見参!」という名ゼリフとともに桃山剣之介(尾上菊之助さん)演じる黍之丞が登場。黍之丞と左近の殺陣は迫力抜群。黍之丞が左近を成敗し、一件落着。エンドロールでは五十嵐の名前もあった。

 映画鑑賞後、五十嵐はひなたの家で夕食を食べている。桃太郎は小夜子と映画を見に行く約束をしたと話すと、五十嵐は招待券をくれると言う。錠一郎とるいもどうぞ、と言われ、るいはうれしそう。

 夏祭りの日。浴衣姿でデートをする二人。五十嵐はひなたに風鈴を買ってくれた。そしてミス条映コンテストのセリフさながら「そなたを幸せにしたい。ついてきてくれるか。」と言う。満面の笑みでひなたは五十嵐に抱きついた。

 ひなたは五十嵐とセレブな洋食の朝ごはんを食べようとしていた、というのは夢で、ひなたはるいに起こされる。今日は桃太郎(青木柚さん)の高校の入学式。ひなたがスーツを着た錠一郎とワンピースを着たるいと制服姿の桃太郎の写真を撮っていると、森岡(おいでやす小田さん)がやって来た。ひなたも入ってと、写真を撮ってくれた。

 映画村の休憩所のラジオからは米米CLUBの「君がいるだけで」が流れている。ひなたは変わらずに映画村の業務部に勤務している。榊原(平埜生成さん)はひなたに映画村の来場者数が減っているので、どうしたら増やせるか考えてほしいと言う。もともと映画村は撮影所の危機を救うために作られた施設だった。ところが映画村自体の収益が減っており、撮影所も映画村も共倒れになりかねない状況に陥っている。

 扮装や美術にお金がかかる時代劇は時代とともにスポンサーから敬遠されるようになり、テレビ時代劇の本数も減っている。五十嵐は大部屋俳優のままだった。あの映画以来セリフも役名ももらえていない。

 撮影が終わって休憩所に来た五十嵐に、ひなたは第2スタジオに行ってみたらと声をかけた。そこでは「茶道家水無月ぼたんの事件簿」の撮影をやっており、人が足りないらしい。五十嵐は時代劇しかやらないと決めているので、それには行かないと言う。そしてひなたからの食事の誘いも断った。

 城田優さんのナレーション。

 ひなたは27歳、五十嵐は29歳になっていました。

 The years passed. Hinata turned twenty-seven and Igarashi turned twenty-nine. 今日はこれでおしまい。

 今日の一番驚きは左近役が青木崇高さんだったこと。般若のお面が真っ二つに割れて出てきた顔面の強さに目を奪われた。私は五十嵐推しだったので、どんな人が選ばれたのだろうと思っていたが、こんな表情が出来る役者に勝てるわけがないとあきらめがついた。オーディション合格発表のとき、左近役を射止めたのは新人と言っていたけれど、超ド級新人だったのね。青木さん、今回だけの出演なのかなあ。また見たいな~。

 さて物語は、カムカムお得意のワープによって、一気に1992年へ。夢と希望にあふれた前半と夢破れた後半の対比がせつない。収益減の映画村、衰退していく時代劇、大部屋俳優のままの五十嵐。

 そんななか、気を吐いているのがすみれ(安達祐実さん)。映画村のステージ出演に文句を言って渋々茶道のけいこをしていたのに、気が付けば茶道を武器にテレビドラマ主演に返り咲いているではないか。

 すみれがもしテレビ出演に固執して映画村のステージ出演を拒否していたら、茶道のおけいこを止めていたら、今の活躍はなかっただろう。だから、五十嵐も時代劇にこだわらずにいろいろやってみたらいいのになあ、もったいないなあと思っている。

 1992年にワープしたときは、てっきりひなたと五十嵐は結婚していると思っていたけれど、二人の関係性は変わっていないようで。夏祭りのあれはプロポーズではなかったんかい、と思ってしまうが、「売れるまで結婚は待って欲しい。」って五十嵐が言って気が付いたら何年も経っていたということなのかなと想像している。明日答え合わせができるといいな。

 それから忘れてはいけないのが、宙ぶらりんの算太(濱田岳さん)。年月が経ってさらにおじいちゃん度が増したかもしれないけれど、るいに真実を話す日が来ることを願っている。