栗橋(中島健人さん)の予備試験お疲れさま会で、ひかり(伊藤沙莉さん)は執行官になりたいと宣言した。ところが小原(織田裕二さん)はじめ現役執行官たちは執行官になるのもなってからもハードなため、若い女性が目指す仕事ではないと歓迎していない様子。後日ひかりがそのことを話すと、執行補助者の長窪(笠松将さん)と保護犬カフェ店長の由比(ファーストサマーウイカさん)はひかりを応援すると言った。
オフィスで小原が対応しているのは、債権者・凪咲(佐津川愛美さん)とその代理人弁護士(堀内敬子さん)。凪咲は小原が夫に似ていることや男性だけの空間に緊張していた。弁護士の依頼で、別件でオフィスに来ていたひかりと由比が同席することになる。
2年前、凪咲の夫・大輔(福士誠治さん)が専業トレーダーに転職。凪咲は娘・碧唯(小野井奈々さん)を保育所に預け、ペットフードを扱う会社で働き始めた。ところが、大輔はほとんど無収入で家事もおろそか。口論が増え、別れ話が出た5ヶ月前、突然大輔は娘を連れて家出。大輔の母(かとうかず子さん)からふたりが自分の家にいると連絡が入る。その後裁判で、大輔が碧唯を引き渡すように決まったが、未だに実行されないため、直接強制実施を行うこととなった。ひかりは子供を執行することに心を傷めている。
アパートでひかりが大家さん(宮崎美子さん)と話していると、栗橋が友人とその娘と一緒に出掛けるところだった。その父娘は大輔と碧唯だった。栗橋が大輔から聞いた話は凪咲のそれとは違っていた。大輔は転職し、慣れない家事と育児を懸命にやっていたが、妻は仕事のストレスで自分や碧唯に当たるようになった。碧唯が危ないと感じたため、大輔は娘を連れて家出をしたのだという。
相手方の弁護士から子の引き渡しに応じると連絡が入った。そして迎えた子の引渡期日。犬がいるのでひかりも同行する。小原達は大輔の母の部屋を訪れるが、玄関先で大輔は気が変わったと言い、碧唯の引き渡しを拒否。凪咲が「碧唯を返して」と訴えるも、執行は中止。
執行が中止になり、落ち込む小原をひかりと栗橋がフォロー。ふたりに励まされた小原はひかりが執行官になることを応援すると言った。
オフィスで行われているのは碧唯の引き渡しのシミュレーション。法律が変わったので、母親がいれば父親のいない場所(=保育所)で子の引き渡しが可能だが、小原は大輔が納得した状態で執行をしたいと考えていた。
保護犬カフェに凪咲が営業でやって来た。由比から連絡を受けたひかりは、そこで凪咲と話す。ひかりは凪咲に、碧唯を取り戻すことを恨みを晴らす手段にしないでほしいと伝えた。子供にとってはお父さんもお母さんも大事だからと。
そして2回目の引渡期日。小原たち一行はエントランスをアンロックし、碧唯のいるフロアで大輔と碧唯の帰宅を待つ。そして、ふたりが玄関に入る直前で小原が声をかけ、シミュレーションどおりに取り囲む。観念した大輔は小原たちを部屋に入れた。大輔は日本では男親に親権が取れないから離婚に応じなかったと話す。碧唯はママに会いたかったが、「ママ」と言うとパパやおばあちゃんが悲しい顔をするので言えなかったと話した。碧唯と凪咲は久しぶりにハグをする。
凪咲が碧唯を連れて帰る支度をしている。大輔が一緒に帰らないことをまだ碧唯は理解できない。凪咲は大輔に今までの言動を謝罪。大輔は碧唯をずっと大好きだよと言って抱きしめた。ケースクローズド。
栗橋は予備試験に合格。そのお祝いの場で、栗橋は将来は裁判官になりたいと話した。
一年後。栗橋の後任としてひかりが事務員として働いている。
ひかりたちが執行に向かう。玄関を開け「こんにちは。裁判所の執行官です。」とひかりが身分証明書を見せた。これでドラマはおしまい。
最後の執行は心がギュッとなった。どこにでもいそうな若い夫婦と幼い子のいる家族。いわゆるボタンの掛け違いなのか、経済的な問題なのか。話し合いでは決着せず、裁判になり、さらに執行官まで出てこなければならない状況。子どもが中途半端に理解していることも見ていてつらかったなあ。不意打ちのように保育園で執行されなかったのはせめてもの救いだった。
そして最後は駆け足ながら、栗橋が司法試験に合格し、ひかりが執行官になるところまで描いていたのはとてもよかった。うまく行きすぎかなと思わなくもないけれど、このドラマは毎週重めな話が続いていたので、最後はこれぐらいハッピーなのがちょうどいいのかもしれない。
織田裕二さんはここ最近はMCで見かける機会が多いけれど、やっぱり俳優・織田裕二がいいなあと思う。ワンコもかわいかったし、沙莉ちゃんとケンティーもさわやかだったし、おじさまたちもほほえましかった。続編があったらいいな～。
これにて私の「シッコウ!!」ブログもクローズド。
