edamameのテレビブログ

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攻めてて最高!「シッコウ!!~犬と私と執行官~」第6話


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 東京地方裁判所で不動産競売の開札期日が始まった。緊張した面持ちで結果を待っている若い夫婦がいる。執行官室長・日野(勝村政信さん)が事件番号と物件番号と最高価買受申出人を発表すると、その夫婦は小声で喜びを分かち合う。次の瞬間、現在の所有者である佐久山(でんでんさん)が怒鳴り込んできた。

 保護犬カフェで働いているひかりを長窪(笠松将さん)が半ば強引に外に連れ出し、自分の嘘に付き合ってほしいとお願いをした。カフェにいた栗橋(中島健人さん)も後を追う。向かったのは喫茶店。そこにいたのは長窪の母親。長窪は母親に「この人(ひかり)と結婚する。」とだけ伝えて去ろうとすると、母は突然「それはお前が決めることじゃないんだよ!」と店に響き渡るほどの大声で怒鳴った。ひかりと栗橋(中島健人さん)は長窪の仕事ぶりを褒め、大人なのだから自分のことは自分で決めていいのでは、と話した。

 買受人の夫婦が事務所を訪れ、物件の明け渡しを執行してほしいと小原に依頼をする。佐久山の息子が借金の担保にその部屋を抵当に入れて、それが競売物件となり購入したのに、佐久山が話し合いに応じてくれないと言う。

 小原たちが部屋を訪れると、そこには佐久山と小学生の孫娘・真琴(毎田暖乃さん)と犬がいた。佐久山は出て行かないと執行官たちを突っぱねる。小原は公示書を壁に貼り、催告書を置いて、部屋を出た。

 小原たちが歩いていると、犬を連れた真琴が追いかけて来た。どうなるか不安なのだ。ひかりは男性陣を帰らせ、公園のベンチで真琴と話す。真琴は、祖父と二人で暮らすことになった経緯や母とは血がつながっていないことなど、自分のことをひかりに聞いてもらううちに、晴れやかな表情になった。

 長窪のおごりで、ひかり、保護犬カフェ店長・由比(ファーストサマーウイカさん)、栗橋がいつもの喫茶店で食事をしている。長窪は母親が宗教にのめり込んで家が貧しかった過去を話す。

 明け渡し期日3日前。小原とひかりが佐久山の家に行くと、佐久山は出て行かないと言った。その夜、佐久山は心配する真琴に政治家が悪いことをしても「知りません」と言って責任を逃れることを例に挙げて、知らんぷりすれば何にもなかったみたいにできると話す。

 明け渡し前日、事務所に競売物件を買った夫婦が来ていた。小原が明け渡しにかかる費用を説明する。夫婦は真琴を追い出すことになるのは心苦しいが、自分たちも頑張って働いて家を購入したと言い、小原に頭を下げた。

 明け渡し当日、家の鍵は開いていたが、佐久山は「ここは私の家だ!」と玄関に立ちふさがる。ところが、荷物の運び出しが始まった。怒った佐久山は出て行ってしまう。

 佐久山が行ったのは裁判所の事務所。怒りをぶつける佐久山に、栗橋が「競売で部屋を買った夫婦のほうが被害者だ」と言い返す。すると佐久山は激怒し、傘を振り回して栗橋たちを追いかける。

 学校を早退した真琴とひかりが事務所に行くと、佐久山は椅子に座っていた。動いて腰を痛めてしまったのだった。

 すべての荷物を搬出し、執行は無事終了。マンションに戻った佐久山は買受人の夫婦に給湯器から急に熱いお湯が出ること、ふすまを換えたほうがいいことなどを伝え、最後に待たせて申し訳なかったと謝った。

 その後、佐久山はNPOがやっている無料塾で先生のボランティアを始めた。子ども食堂を手伝う真琴は、母から一緒に住もうと誘われたが、祖父と一緒にいたいとその申し出を断っていた。

 小原は偶然会ったひかりに声をかける。ひかりは「小原にお願いがあるんです。私、小原さんに ほ・・・」と何かを言おうとしたところで、今回はおしまい。

 今回は今までで一番心にグサッと刺さる回だった。無実の子どもが親が宗教にのめり込んだせいで暮らしが貧しかったり、家を立ち退かなければならないというのは見ていてしんどかった。

 いわゆる親ガチャ。私はこの言葉はあまり好きでないのだが、幼い子供は無力なので、親によって人生が左右されてしまうのは紛れもない事実であることを突き付けられる。

 また、子どもではないが佐久山も然り。教師として真面目に生きて来たのに、息子の借金のせいで長年住んだ家を手放さなければならなかったことは、怒りを超えて無念だと思う。

 私の思いを察してか、エンディングでは佐久山の新たな生活が描かれていてホッとする。また、真琴に母親から連絡が来たのも救いだった。

 今回はひかりの親友・夏奈が登場しなかったので名言もなかったけれど、その分、長窪のエピソードが強めで良かった。今回だけだともったいないので、もう1回ぐらい長窪にスポットライトが当たる回を見たいなあ。それと、佐久山の、政治家は悪いことをしても知らんぷりをしてなかったことにしている、というセリフもパンチが効いていて面白かった。冗談で言っている雰囲気ではなかったので、真面目な人を極限まで追い込むとサイコパスに豹変する怖さも感じた。

 何年か後にこのブログを読んだときに、この頃は子供は守られていなかったんだなあと思えたら日本は変わったということなのだろう。そうなっているといいなあ・・・