edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

思ったより重めのドラマだった「シッコウ!!~犬と私と執行官~」第1話


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 ワンコも出てくるお仕事コメディと気楽な気持ちで見始めたのだが、意外とパンチのあるストーリーで、途中からいたたまれない気分になった。

 長期にわたる家賃滞納のため、裁判を起こされ、裁判所から退去を命じられていた家族。住む場所がないことを理由に判決を無視していたが、織田裕二さん演じる執行官・小原樹がやって来て、差し押さえの紙をあらゆるものにペタペタと貼られ、1ヶ月後に部屋を明け渡すよう言われてしまう。

 退去を命じられたのは家族3人&ポメラニアン1匹で、子供はまだ小学生。家賃が払えないのは、父親が会社から解雇され、新しいビジネスも失敗していたからだった。

 そして1ヶ月後も変わらず住み続けていた家族の部屋に、執行官たちがやって来る。鍵を変え、家財道具をどんどん運び出していく。向かいの部屋に住む吉野ひかり(伊藤沙莉さん)は荷物整理を手伝った。家族3人&1匹は荷物を抱えながら街に消えていった。

 しばらくして、ひかりに一通の手紙が届く。差出人はあの小学生。岡山の祖父母のところで家族で新しい生活を歩み始めたという。

 そんな折、ひかりの働いているペットサロンに小原がやって来た。ペットサロンは返済が滞っており、訴えられていたのだった。結局ペットサロンは夜逃げをし、ひかりは職を失った。

 犬が苦手な小原は、犬に慣れているひかりを執行補助者にしたいと考え、ひかりを東京地方裁判所南目黒支部へと連れて行った。今回はこれでおしまい。

 サッカー好きなごくふつうの小学生が親の家賃滞納で家を追い出され、引っ越しや転校を余儀なくされるのは見ていてつらかった。会社理由の解雇ならすぐに失業保険がもらえるので、それをもらいながらとりあえずどこでもいいから再就職すればよかったのにとか、お母さんも派遣でもパートでもいいからお給料がもらえる仕事を見つければよかったのにとか、そんなことを考えていた。

 伊藤沙莉さんのかわいさやワンコの愛らしさよりも、男の子の日常の幸せが奪われたことに泣きそうになってしまった。だから、岡山の祖父母の家で新しい生活が始まって元気に暮らしているという男の子からの手紙は救いだった。この手紙のくだりがなかったら、消化不良になっていたかもしれない。

 そうか、このドラマはわりと重めなんだな、そしてそれを中和してくれるのがワンコなんだな。

 それと私は、ひかりの、動物病院で働いている友達のセリフ、「私、資本主義のほかに信用していないものがふたつあるの。ひとつは無駄におしゃれなペットの店。もうひとつはありとあらゆる安すぎ物件。」が気に入っている。資本主義を信用していないっていうのがツボで、この友達からまた名言が飛び出してくるのかなと期待が高まる。

 思いがけず社会派っぽいドラマだった。次回も楽しみだ。