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数万円を借りただけなのに「シッコウ!!~犬と私と執行官~」第4話


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 今回の債務者・山家佳菜江(さとうほなみさん)は、保育園に通う娘が二人いるシングルマザー。子供たちと自宅に入ろうとしたとき、玄関に小原(織田裕二さん)を見つける。すると佳菜江はとっさに自分は別人だと嘘をついて逃げて行った。

 犬を連れたひかり(伊藤沙莉さん)は偶然小原に会う。そこへ散歩をしている保育園児の集団がやって来た。そのなかに小原は佳菜江の子を発見する。

 小原は子に案内をしてもらい、自宅へ入ることに成功。佳菜江に「デルタ商事から97万円の借入債務に基づいて動産の差し押さえを行う」と伝える。小原が差し押さえの作業をしている間、佳菜江は友達の結婚祝いで数万円を借りたことが発端で借入金が増えたとひかりに話す。

 作業が終わり、小原は貴金属以外に差し押さえたものは自由に使ってよいこと、実際の売却は1ヶ月先になること、少しでも返済をすれば売却期日が延期される可能性があることを説明する。佳菜江は「必ず払います」と小原に伝えた。

 売却期日の前日、小原は保護犬カフェにいるひかりを訪れ、佳菜江が返済を全くしていないと話す。「思いつめていないといいけど」と小原は佳菜江を心配している様子。

 そして売却期日。なんと部屋はもぬけの殻だった。大家によると3日前に引っ越しをしたと言う。保育園に行くと子供たちはすでに退園していた。執行不能となり、小原はイライラ。心配して励ますひかりに当たってしまう。

 それから2週間経ち、ひかりは親友・夏奈(駒井蓮さん)と栗橋(中島健人さん)と食事をしている。女性はひとりも執行官に採用されていないと知った夏奈は「さすがジェンダーギャップ指数例年最低レベルを誇る我が日本ですわね~。」と言う。

 ある日、栗橋が新規申し立ての中に山家佳菜江の名前を見つけ、小原に報告する。同じ轍は踏まないと小原は再び担当することに。

 小原は佳菜江の家に行き、次にあのようなまねをすれば封印等破棄罪で告発すると言い、差し押さえを行った。

 そして売却期日。事務所にはひかりの姿が。長窪(笠松将さん)がひかりを執行補助者として契約していたのだった。小原はひかりに「ありがとう、友よ。」と言い、ひかりは「はい。よろしくお願いします。」と返事をした。 

 小原たちが家に行くと、佳菜江が娘たちとちょうど帰って来たところだった。作業中、佳菜江はひかりに子育てに非協力的だった元夫への怒りをぶちまける。そして観念した佳菜江は指輪を小原に渡した。小原は社会福祉協議会の審査に通れば無担保連帯保証人なしで低金利の借入ができる可能性があると伝えた。また、ひかりは子供たちに「ありがとう」を言うとそれだけで家族はちょっと幸せになれると話した。

 ひかりが犬を散歩させていると、以前の勤務先の社長(板谷由夏さん)に声をかけられた。最後の画面に「このドラマはフィクションです。現実では、今年4月に初めて女性の執行官が1名採用されました。」と表示された。今回はこれでおしまい。

 数万円だけ消費者金融でお金を借り、いつの間にか借金をすることがふつうになって、気が付けば債務者になってしまう。絵に描いたような転落。今までの債務者と違って今回は他人事ではないと感じた。消費者金融からお金を借りずに指輪を手放すとか、正規雇用の仕事を探すとか、養育費を払ってもらえるように離婚するとか、こうなる前にできそうなことはいろいろあったんじゃないかな、なんてことも考えた。まあ、債務者にならないとストーリーが成立しないんだけどね。

 そして今回のひかりの親友の名言はジェンダーギャップについてだった。執行官は女性がやるには危険が多いような気がして今回はあまりピンと来ないなあと思ったけれど、佳菜江が債務者になったのは彼女が女性だったから、ということにつながっているのか、としばらくして気がついた。

 もし佳菜江に生活できる収入があれば、債務者にはならなかっただろう。日本は性別関係なく一度正社員のレールを外れると、正社員時代と同程度の収入を得ることは難しい。それが小さい子供がいる母であれば、その難易度は格段にあがる。でも、正社員の座を確保できても決して安泰ではなく、子供の病気で有給休暇を使い果たしてしまったり、マミートラックに悩んだり、と悩みは尽きない。”我が日本”の少子化が進むワケである。

 ドラマは中盤。今後はケンティーが地味な役どころのままなのかに注目する。