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「青春ってすごく密」仙台育英高校・須江監督のインタビュー


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 令和4(2022)年の夏の甲子園は、宮城県代表の仙台育英高校の優勝で幕を閉じた。優勝した仙台育英高校の須江航監督のインタビューを記録しておく。

 

司会 仙台育英高校、須江航(すえ わたる)監督です。初優勝おめでとうございます。

須江監督 宮城のみなさん、東北のみなさん、おめでとうございます。

司会 ゲームセットの瞬間、少し目元をおさえていらっしゃいました。どんな思いですか。

須江監督 100年開かなかった扉が開いたので、多くの人の顔が浮かびました。

(会場拍手)

司会 宮城のみなさん、東北の皆さんの夢、叶いましたね。

須江監督 準決勝勝った段階で、本当に東北や宮城のみなさんからメッセージをたくさんいただいて、本当に熱い思いを感じていたので、それに応えられて何よりです。

(会場拍手)

司会 今日の決勝でも素晴らしいバッティングでした。二回り目に入ったところから相手の変化球、積極的に振っていったように見えましたが、どんな狙いだったんですか。

須江監督 前半は古賀君もすごくいいピッチングをしていたので、焦りはありませんでしたけど、本当に翻弄されている感じでした。でも、ここまで宮城県大会の1回戦から培ってきた今年の選手のできること、自分たちが何をやって来たのか本当に立ち返って、選手自身がよくやってくれたと思います。

(会場拍手)

司会 強力な投手陣5人を擁してこの甲子園でも継投で優勝に至りました。このあたり、いかがですか。

須江監督 今日本当に斎藤がよく投げてくれて、でも県大会は投げれないなかでも本当にみんなで繋いできて繋いできて、最後に投げた高橋も、そして、今日投げなかった3人のピッチャーも、スタンドにいる控えのピッチャーも、みんながつないだ継投だと思います。

(会場拍手)

司会 今年の3年生は入学したときから新型コロナウィルスの感染に翻弄されてきました。それを乗り越えてこの優勝、3年生たちにはどんな言葉をかけたいですか。

須江監督 入学どころか多分おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて、高校生活っていうのは、なんというか、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんですね。

青春ってすごく密なので、でも、そういうことは全部ダメだ、ダメだと言われて、活動しててもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しいなかで、でも本当に諦めないでやってくれたこと、でもそれをさせてくれたのは僕たちだけじゃなくて、やっぱり全国の高校生のみんなが本当によくやってくれて。

例えば今日の下関国際さんもそうですけれど、大阪桐蔭さんとかそういう目標になるチームがあったから、どんなときでもあきらめないで、暗いなかでも走って行けたので、本当にすべての高校生の努力の賜物が、ただただ最後僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います。

(会場拍手)

司会  本当におめでとうございました。

須江監督 ありがとうございました。

司会  優勝しました仙台育英高校・須江航監督でした。

 

 甲子園の監督のインタビューでこんなに感動したのは初めてだ。特に「青春ってすごく密」という言葉にグッときた。確かに学生時代の思い出って、一人で何かをしているというよりは、誰かとわちゃわちゃしていることばかりだなあ。休み時間にくだらない話をして笑ったり、修学旅行は見学の列の後ろのほうにいてふざけたり・・・

 でも、新型コロナウィルスが流行して、学校は授業を受けに行くだけのところになってしまった。今の子供たちは、朝検温し、授業中も休み時間もマスクをし、お弁当は一人で黙って食べる、という生活を何年も続けている。

 うちにも10代の子がいるが、もうそんな生活がふつうになってしまった。でもやっぱりそれはものすごく異常なことだということを改めて気づかされた。かといってどうすることもできないもどかしさ。

 きっと須江監督もたくさんのそういう経験をしてきたのだろう。だから言葉に重みがあって、聞く人の心に届いだのだと思う。

 東北地方に初めて優勝旗が渡ったこと、そして須江監督の言葉。私は令和4年の夏の甲子園を忘れない。