edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

1972年生まれのテレビの思い出 ①大草原の小さな家


スポンサードリンク

 物心ついたときからテレビを見ることが大好きだった。心を動かされるドラマ、見たこともない世界の映像、楽しくて時間があっという間に経つバラエティ。番組の途中に流れる趣向を凝らしたCMにも目が釘付けだった。

 もしテレビがなかったら私の子供の頃はどうだったのだろう。そんなことをふと考えたら、子供の頃に見ていたテレビ番組が次々に遠い記憶から戻ってきてしまった。今、無性に懐かしいのは「大草原の小さな家」。NHKで土曜日の夕方に放送されていたアメリカのテレビ番組だ。せっかくなので、40年前に見たこの番組を思い出して見よう。

 

一部ネタバレがあるので、これからドラマを見る方はここで読むのを止めてください。

 

 「大草原の小さな家」はたぶん私が初めて見た海外のドラマである。確かオープニングだったと思うが、丘の上からローラ、メアリー、キャリーの三姉妹が駆け下りてくるシーンが大好きだった。それを思い出すだけでテーマ音楽が自然と頭のなかで流れてくる。3人ともかわいくて、すごく楽しそう。私自身も三姉妹の長女なので、親しみがあったのかもしれない。

 主人公のローラは三姉妹の真ん中。メアリーは姉で、キャリーは妹。父・チャールズはかっこよく、母・キャロラインは美しい。

 ワクワクしながら見ていたはずなのに、残念ながらストーリーはほとんど覚えていない。もう2,3歳大きかったらもっと覚えていたのになあ。そんな私が鮮明に覚えているのが、メアリーが失明するシーン。

 ベッドで寝ていたメアリーが突然「目が見えない!」と大きな声を出したのだ。メアリーには目が見えなくなるかもしれないという前兆があったのかもしれないが、このシーンがとてもショックだった。その後もドラマは続いていたので目が見えなくなったメアリーの日常も描かれていたはずなのに、私にはその記憶がほとんどない。

 もしかしたらメアリーが目が見えないことは家族のなかではふつうに受け入れられたのかなあと思う。まだ医学が今ほど発達していなかった時代、今よりも寿命は短かっただろうし、病気を抱えながら生きていく人は多かったのかもしれない。

 子供のときに見たドラマを今見たらどう思うのだろうという興味はある。ローラ目線で見ていたドラマをキャロライン目線で見ることになるのかなとか、意地悪なオルソン夫人にも理由があるのかなとか、アルマンゾは今見てもかっこいいのかなとか。でも、正直なところ、今は見たい気持ちと見たくない気持ちが半々。 

 見たくない理由は、もし見てしまったら子供の頃に感じたことがすべて上書きされてしまうから。子供の頃の独特な感受性はそのときだけのもの。だから、大事にとっておきたい。また、今見たときにそれほど感動しなかった場合、子供の頃のいい思い出までけなされた気分になるという怖さもある。

 でも、その一方で、今私はアラフィフで、平均寿命まで生きるとしたらあと40年弱。80代の私はどんな感受性を持っているのだろう。少なくとも今の感覚とは違うんだろうなあ。そんなふうに考えると、今の感受性も貴重ではないか、とも思う。

 調べたら「大草原の小さな家」は配信で見ることは出来るようだ。ああ、悩ましい。でも悩んでいるうちは見るのはやめておこう。