edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

すみれに振り回される撮影現場「カムカムエヴリバディ」#77


スポンサードリンク

 ひなた(川栄李奈さん)は五十嵐(本郷奏多さん)に言われたとおりに第一スタジオで見学している。花を生けているお姫様役のすみれ(安達祐実さん)が突然男たちに襲われ、キャーと悲鳴を上げるというシーンのリハーサルが行われていた。すみれはびっくりするぐらい棒読みで演技が下手だ。

 それなのに、すみれは花を生けるよりも茶道をしているほうがいいと轟監督(土平ドンペイさん)に提案。さらに、斬られた従者と姫が恋仲だったという設定をゴリ押しする。轟監督はすみれが出演した「黍の丞シリーズ」のときは助監督だったので、すみれの言いなりになるしかなかった。

 ひなたはリハーサルですみれが茶杓の抹茶を払うときの音が気になっていたので、本番前にすみれに伝えることにした。ひなたの発言に周りは凍り付く。すみれは不機嫌になり、休憩したいと言う。ひなたは榊原(平埜生成さん)に促され、すみれに「ごめんなさい。」と謝った。

 そこへ五十嵐がやって来て、撮影の邪魔だから出ていけ、とひなたの腕をつかんだ。テレビ時代劇だから速く撮らなくてはいけない、と五十嵐は言う。そしてワンパターンの作品を速く安く撮れば会社は儲かるし、それを期待しているばかは喜ぶと続ける。

 ひなたは子供の頃夢中で時代劇を見ていたので、それをばかというのならばかでよかったと反論する。そして気が付けば、五十嵐とひなたは、すみれが出ていた「黍の丞シリーズ」の「おゆみ命がけ」の回の再現を始めていた。その回は、轟が初めて演出した回だった。思い出話が飛び出して、すっかり機嫌が直ったすみれ。撮影は無事再開。ホッとした表情の榊原。一部始終を険しい表情で遠くから見ていたのは伴虚無蔵(松重豊さん)。

 スタジオから追い出され、ひなたと五十嵐は休憩所にいた。五十嵐は今日の仕事がパーだ、とひなたに言う。ひなたは窓に貼ってあるポスターを見ながら、五十嵐も黍之丞を見ていたのかと感慨深げ。ところが、振り返ると五十嵐がいない。椅子の後ろの床で寝ている五十嵐をひなたは「何寝てんの!」とたたく。今週はこれでおしまい。

 まさかの若者による時代劇へのダメ出しが飛び出した。これは爽快だった。あのスタジオのなかで、時代劇を純粋に愛しているのはひなたと五十嵐だけなのかもしれない。すみれは自己アピールに頭がいっぱいで、他の人たちは撮影を予定通りにこなすことで頭がいっぱい。

 確かに時代劇はワンパターン。でも、それはどんなに主人公がピンチになっても殺されないだろうという安心でもある。もし毎回展開が違っていたら、時代劇はハラハラしすぎて楽しめない。子供なら怖くて泣いてしまうかもしれない。私もひなたと同じように子供の頃に時代劇を楽しんできたので、五十嵐にばかって言われた気分である。ばか上等、である。

 安達祐実さんのわがまま女優役はとても楽しかった。すみれは今回の仕事が終わったら、東京に戻っちゃうのかな。すみれがどういう役者人生を歩むのかも見届けたいから、映画村専属女優になってくれたらいいのにと思うけれど、それは本人の望むところではないからなあ。

 五十嵐は、今日の騒動がなかったら一体何の役をするはずだったんだろう。ただのハッタリの可能性もあるが、ちょっと気になっている。来週分かるといいな。