edamameのテレビブログ

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雪衣の黒い感情があふれ出す「カムカムエヴリバディ」#34


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 ラジオ講座「カムカム英語」の最終回。5年間の放送が終わり、安子(上白石萌音さん)とるい(古川凛さん)は寂しそう。「カムカム英語」は二人だけの幸せな時間の象徴だった。

 千吉(段田安則さん)はるいと大阪に出かけることになった。入学祝いを買ってくれるとあって、るいはワクワクしている。

 二人を見送って、安子はひとり神社に来ていた。「カムカム英語」の歌を鼻歌で歌い、境内の大木の陰を踏みながら楽しそうに歩いている。するとロバート・ローズウッド(村雨辰剛さん)と偶然神社で再会。ロバートは神社の社務所で英語教室を始めることになり、そのテキスト作りの手伝いを安子にしてほしいと言う。「カムカム英語」が終わってしまって寂しかった安子はまた英語と関われると、それを引き受ける。

 その頃、家の庭では勇(村上虹郎さん)が素振りの練習をしていた。雪衣(岡田結実さん)は頼まれていた繕い物を算太(濱田岳さん)に渡すと、算太はいつもの調子で雪衣をチャップリンの映画を一緒に見に行こうと誘う。ところが、仕事があると断られてしまう。

 それで話が終わると思いきや、突然、堰を切ったように雪衣が算太に話し始めた。なぜ算太と安子はこの家にいるのかと。雪衣は安子がおはぎを町で売り歩くのも、兄の繕い物をしないのも気に入らない。そして、安子と算太が旦那様の財産を当てにして居座っていると思われてもしかたないとまで。

 そこに勇が入ってきた。勇は雪衣に「あんたに義姉さんの何が分かるんじゃ。何も分かっとらんくせに余計な口出しするんじゃねえ。」と強い口調で言う。雪衣は土下座して謝る。算太は勇に「自分が居候なのは本当のことじゃ。」と言い、雪衣が安子に出て行って欲しいと思う本当の理由を話そうとすると、雪衣は「止めてください。」と言って、部屋を出て行ってしまう。

 喫茶店でアイスクリームを食べて、おじいちゃんとのお出かけを満喫するるい。千吉が次にるいを連れて行ったのは病院。千吉がるいと大阪に出かけた本当の目的は入学祝いの買い物ではなく、るいのおでこの傷を医者に診てもらうためだった。

 千吉とるいが帰宅した。鉛筆など学校で使うものをたくさん買ってもらい、るいは上機嫌。安子はるいに春になったらロバートの英語教室に通おうと誘う。稔(松村北斗さん)が思い描いていた、国境を越えた自由な世界がもうそこまで来ていると安子は実感していた。

 そんなある日、るいを連れた安子はロバートと神社で待ち合わせをしていた。これから安子にとって新しい挑戦が始まろうとしている。今日はこれでおしまい。

 なんだか物足りない展開だった。昨日のエンディングで勇は一大決心をすると言っていなかったっけ?千吉とるいが大阪に出かけているときに、てっきり安子にプロポーズするものだと思っていたのに、安子はのんきに神社に行くし、勇は庭で素振りをしているし。

 勇がモタモタしているあいだに、安子は偶然とはいえ何度もロバートと会っている。そしてついに一緒に仕事をすることが決まってしまった。明日、勇は起死回生のホームランを打てるのかなあ。がんばれ、勇ちゃん。

 それにしても、算太が雪衣の気持ちが分かっていたのは意外だった。それなのに積極的にデートに誘うって、算太はメンタル強いな。でも、いくら勇が好きでも美人でも女中と跡取り息子の結婚は難しいのだろう。勇が雪衣を好きなら可能性はゼロではないかもしれないが、勇は雪衣のことを女中としてはべた褒めしているものの、タミさん(西川かの子さん)の後任としか見ていない。

 それから、今日の雪衣はかなり踏み込んだ発言をしていたけれど、それを聞いて私は少しスッキリした。安子は家事や育児を雪衣にまかせて外出し過ぎだし、算太は一体いつまで妹の嫁ぎ先で居候をしているのだろうと思っていたからだ。

 でも、雪衣は雉真家の女中さん。黒い感情を勇に聞かれたことは自分の立場を危うくするだけでなんのメリットもない。まして、長男の嫁である安子を財産目当て呼ばわりするのはかなりピントがずれている。財産目当てで雉真家に入ったのは実は雪衣本人なのかもしれない。私はずっと雪衣は勇のことが純粋に好きなのだと思っていたけれど、そうではなく、財産目当てで勇にアプローチしていたのかとハッとした。

 安子とロバートの再会、雪衣の本音、るいのおでこの傷、勇の安子に対する気持ち。今日は種をまいただけで、なにひとつ進展がなかった分、明日は一気に物語が進みそうな予感。どうなるか、知りたいような知りたくないような。