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世良公則さんが喫茶店のマスター役だった理由「カムカムエヴリバディ」#30


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 ステージ裏では定一(世良公則さん)がバンドメンバーの点呼を取り、演奏の準備をしていた。

 安子(上白石萌音さん)はローズウッド将校(村雨辰剛さん)に連れられて、パーティが行われている大きなホールを見せられる。にぎやかに食事を楽しむアメリカ人を見て、安子は「これがアメリカなんですね。」とぼそっと言う。戦勝国の強さを見せたいのかと安子が怒って帰ろうとすると、「Silent Night(きよしこの夜)」のアカペラコーラスが聞こえてくる。

 美しい「Silent Night」の歌声に怒りが静まる安子。将校はクリスマスはキリストの誕生を祝う日であり、大切な人のことを思う日でもあると言う。そして、アメリカでも多くの人たちが亡くなったと続ける。将校の妻も亡くなっていた。

 安子は「Silent Night」を聞きながら、今はもう会えない家族のこと、戦争のことを思い出していた。

 続く演奏曲は明るいクリスマスソング。舞台袖にいた定一は、こっそりもぐりこんで演奏を聞く子供と一緒に舞台を見ていた。定一は、子供にるいと名付け、それにはひなたの道を歩いて欲しいという願いが込められているという安子の話をふと思い出していた。

 将校と安子はテーブルに着席すると、将校は自分の話をし始めた。高校の同級生だった女性にずっと片思いをしていた将校。同じ大学に合格したらデートしてもいいと言われ、付き合いたい一心で勉強し大学に合格。そしてふたりは学生結婚をするが、彼女の弟が戦死をし、もともと心臓が悪かった彼女は亡くなってしまった。

 学生時代に専攻したのがたまたま日本学で、それが縁で来日しているという将校。敵国で働くことは当初は気が重かったが、この任務を与えたのは亡き妻だと思っている。そして、将校は安子にも自分と同じではないかと。稔と出会わなかったら、英語とも出会わず、ラジオ講座も勉強しなかったのではと言う。

 舞台に定一が突然演奏を止めに入って来て、演奏メンバーを変えると言う。ざわめく会場。そして流れてきたのは「On the sunny side of the street」。定一は舞台の真ん中でそれはそれは見事に歌を披露する。

 将校は、ご主人は娘さんだけでなく、安子にも日なたの道を歩いて欲しいと望んでいるのではと言う。稔から「メリークリスマス!」と言われた日を思い出し、安子は涙が止まらない。曲が終わり、会場は拍手と歓声に包まれていた。今週はこれでおしまい。

 世良公則さん、かっこいい!!!世良さんが喫茶店のマスター役だったのはこの日のためだったのね。歌声も、歌っている姿も本当に素敵だった。喫茶店のマスターにしては歌が上手すぎるというツッコミは野暮。素直に圧巻の歌声に聞き惚れよう。そして昨日のモヤモヤは、世良さんの歌声で全部チャラにすることにした。

 その前の「Silent Night」のアカペラもとても美しかったなあ。それまでにぎやかだった会場の雰囲気が一気に変わって、みな大切な人を思い出している。戦争に勝った国の人々にも深い悲しみがあるというのなら、本当に戦争なんてやってはいけない。

 今日のクリスマスコンサートで安子の心は救われたかな。今度はるいちゃん(中野翠咲さん)のことを助けてあげてね。思い出も大切だけれど、一番近くにいる人をもっと大切にするのだぞ、安子。