edamameのテレビブログ

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夢って叶っただけじゃダメなんだ「スナックキズツキ」第9話


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 先週トウコ(原田知世さん)と可憐にタップダンスを踊った南さん(堀内敬子さん)。すっかり元気になった南さんだったが、彼女の娘・芽衣ちゃん(吉柳咲良さん)もまた傷ついていたのだった。

 芽衣ちゃんは17歳の高校生。友達から大学のオープンキャンパスの見学に誘われるが、自分はまだ進路をはっきり決められない。パティシエに興味がある芽衣は、学校からの帰りにおしゃれなケーキ屋さんを外から覗き込んでいる。

 するとそこへ片思いをしている佐伯君に声をかけられる。美味しいケーキを2個選んで欲しいと言われ、アドバイスをする芽衣。佐伯君は将来美容師なりたいと言い、髪切りに来て、と芽衣に話す。ところが、選んだケーキは彼女と食べるためと知ってしまう・・・

 佐伯君と別れ、歩いていた芽衣。雨が降って来たので、「スナックキズツキ」の店先で雨宿りをしていたら、トウコに「スマホ詳しい?」と声をかけられる。トウコにスマホの簡単なレクチャーをする芽衣。トウコはそのお礼にホットサンドを作った。

 ホットサンドを美味しいと言いながら食べる芽衣の目に涙があふれる。完食した芽衣にトウコはスマホの高速入力を見せてと言う。今の自分の気持ちを早打ちして、とトウコに言われ、「あたしってなに?将来のことばっか大人は言ってくる。」と打つ。芽衣は将来って今より大事なのか、今の自分に価値がないのかと思っている。

 芽衣はトウコに将来の夢があったのか聞くと、「あったよ。」と答えるトウコ。その夢はこのお店を経営することではなく、全然別のこと。その夢が叶ったこともあったと言う。

 そしてトウコは「夢って、叶っただけじゃダメなんだ。離れないように背中に括りつけて歩き続けなきゃなんない。私は下ろしたけどね。」と続けた。

 外に出るとまだ雨は降っていた。芽衣は「今の私を覚えていたいんです。」と言う。トウコは「あ、今のあんたを忘れないための簡単な方法、思いついた。距離にして50センチ。一歩前に出るだけ。」と提案する。芽衣はトウコの言うとおり、思い切って雨の降りしきるなかに飛び込んだ。目を閉じて、雨を全身で感じる芽衣。制服はびしょびしょ。

 芽衣は帰宅し、ゆっくりしていると母が帰ってきた。「おなかすいた~。」と言うも、母は疲れたからと夕食を作らない。芽衣は冷蔵庫からチョコレートとバナナを出して、ホットサンドを作り、母に声をかけた。娘の作ったホットサンドを「最高!」と言いながら食べる母。

 芽衣は勇気を出して母にパティシエになりたい、と伝える。「いいじゃない!」と母もうれしそう。

 来週「スナックキズツキ」にやってくるのは八嶋智人さん。いつもの陽気な雰囲気とは違う感じだ。そろそろこのドラマもクライマックスに突入の気配。

 今日のストーリーにハッとした。高校生って高校生である現在よりも未来の準備のためにエネルギーを費やしているんだなあ。確かに進路を考えることは重要なんだけれど、高校生のときにしか出来ないこと、感じられないことってたくさんあるから、それも大切にしたいよね。

 芽衣ちゃんは制服がびしょぬれになった雨の日のことは忘れないだろう。後先考えずにできるのは若いときだけなのかもしれない。雨に濡れたら身体は冷えるし、くつはぐちょぐちょだし、服は重くなるし、今の私ならトウコに提案されたとしても却下しちゃうと思う。

 私が今回一番気になったのはトウコが一度は叶えられたけれど続けれられなかった夢。一体彼女は何者なんだろう。多くの迷える人たちを救ったトウコも実は傷ついている側の人間だったのかな。