TVerをチェックしていたら、ランキング2位に「水曜日のダウンタウン」が入っていた。「恋です！」と「ドクターX」の間に食い込むバラエティーの強さ。いったいどんな説なんだろうとさっそく見始めた。
タイトルは「『ラヴィット！』の女性ゲストを大喜利芸人軍団が遠隔操作すればレギュラーメンバーより笑い取れる説」。
女性ゲストは、アイドルグループ「ゆるめるモ！」の元メンバーで、現在はソロアーティストの「あのちゃん」。かわいい女の子だが、個性的な雰囲気が漂っているので、大喜利的な答えを言ってもさほど不自然ではない感じ。
そして大喜利芸人軍団というのは、千原ジュニアさん、くっきーさん、粗品さん、春日さん、笑い飯西田さん、麒麟田村さん。
クイズが大喜利大会になるのが恒例の「ラヴィット！」で、面白い答えを言うのはだいたいレギュラーの芸人さんである。今回はその腕に自信のある芸人さんたちを超える大喜利的解答を若い女性ゲストが次々発していくというもの。大喜利の面白さに加えて、事情を知らないＭＣの麒麟川島さんや解答者のアンタ柴田さん、見取り図、すゑひろがりずがどうリアクションするのかも見どころになっている。
取り返しのつかない生放送でこの企画を実行する勇気が素晴らしい。コンサバなテレビ番組が増えるなかで攻め続ける「水ダウ」の存在は確実に若者のテレビ離れを止めているんだろうなあと思う。
さて、大喜利芸人軍団は朝も絶好調だった。私が一番好きだった解答は、七味唐辛子の材料の1つを答える問題が出たときの「ほぐした赤LARK」。この解答をしたのは笑い飯西田さん。たばこの中身って確かに七味に入っていそうなフォルムだ。ほぐしたっていう表現も、赤っていう色も絶妙。短時間でこんな答えを出せるというのはふだんから一体どんな訓練をしているのだろう。
そして、私はあのちゃんの対応力にも感心した。生放送の番組に出演しながら、ジュニアさんから言われたことばを自分の解答として堂々と発言できるのはすごい能力。この企画はあのちゃんがきちんと仕事をしたからこそ成立していると思う。
それから忘れてならないのは、麒麟川島さんのMC力とアンタ柴田さんのフォロー。川島さんのMCのうまさは以前から有名なので、大喜利軍団も安心して暴走気味の答えを出せるのだろう。今回あのちゃんの発言を受け入れて瞬間的に反応するスキルの高さを再認識できた。そして、柴田さんも自然な感じで正解して、あのちゃんワールド全開にならないように調整していたのはさすがだなと思った。
今回の説は、みんなが自分の持ち場で能力を存分に発揮したからこそ生まれたものである。私にとっては、おぼんこぼんの仲直りと同じぐらい衝撃的な名作だった。
まだ見ていない方がいたらTVerで配信されている今のうちにぜひ。ぎっしり笑いが詰まった25分をどうぞ。
