edamameのテレビブログ

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パスタって言えてるじゃねえかよ・・・「だが、情熱はある」第11話


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 2010年、山里さんは、2時間一人でしゃべりっぱなしの深夜ラジオのパーソナリティになった。しずちゃんはドラマでボクサー役を演じたことからボクシングにのめり込む。しずちゃんにはボクシングよりお笑いをやって欲しいと思う山里さんだったが、しずちゃんがオリンピックに出場する可能性があると知ると調子よくそれに乗っかる。

 しずちゃんはボクシングを真剣にやったことで、山里さんのお笑いに対する気持ちが理解できたと言い、お笑いを頑張りたい、M-1にもう一度出たい、と山里さんに話す。山里さんは7年ぶりにM-1出場を自身のラジオ番組で表明。

 ところが、久しぶりの賞レースの恐怖からネタ作りはなかなか進まず、舞台でも緊張してしまう。南海キャンディーズは準決勝敗退。敗者復活戦はスケジュールの都合で参加できず。決勝でやるはずだった漫才をラジオ番組で披露。渾身のネタを見たマネージャーの高山さんは涙。

 山里さんは「天才はあきらめた」という著書を出版。若林さんの解説付き。そこには、山里さんのライブ後に山里さんの家族と若林さんがあいさつをしたエピソードに続いて、「山里亮太は天才である」と書かれていた。山里さんはその言葉がとてもうれしい。

 一方、若林さんのエピソード。雑誌「ダ・ヴィンチ」の連載が始まった。趣味がないとおかしいという風潮とか、「パスタ」と言うのが恥ずかしいとか、同意を得られない自意識過剰な32歳の自分を書いていく。

 若林さんがまだ売れていない頃、祖母にならい、スケジュール帳に予定を作って書いていた。最初に書いたのは「春日を説教する」だった。そして今は「春日を説教する(褒めながら)」になった。(褒めながら)の分だけ大人になっていた。

 若林さんの祖母が亡くなった。入院していた施設の部屋の壁には若林さんの切り抜きがたくさん貼ってあった。そのなかには堂本光一さんの写真も混ざる。若林さんは祖母との思い出の文章を「ありがとう」という言葉で締めくくった。

 2015年、若林さんのお父さんは肺を患って入院。病室に大好きなギターを持ち込んでいる。若林さんは病院に行ってから仕事に向かい、仕事終わりに病院に通った。又吉直樹さんの「火花」を読み終わったら若林さんの著書を読むと言うが、なかなか読んでくれない。

 若林さんはお父さんにソフトクリームを買ったり、外出許可を取って一緒に本屋さんに出掛けたりした。出先で「パスタでも食おうかな」と言った若林さんに、お父さんは「パスタって言えてるじゃねえかよ」と突っ込んだ。お父さんは自分の本を読んでくれていたのだった。

 ふとお父さんに今が幸せか尋ねると、「死にたくないって思うぐらい幸せかなあ」と答えた。若林さんはそれを聞いて泣いた。

 お父さんが亡くなった。そしてその2週間後には谷ショーさんが急死。「今幸せ?」とよく言っていた谷ショーさんを思い出し、若林さんは僕は今幸せなのだろうかと自問した。

 若林さんは「たりないふたり」の音楽を勝手に作ったクリーピーナッツと会う。怒られるのを覚悟して来たというクリーピーナッツに若林さんはありがとう、とお礼を言う。

 ラジオで若林さんはお父さんのお葬式の話をする。遺影を置く場所にお母さんがギターを置いていたとか、春日さんに父の死去を知らせた返信が「それは残念なことでございやしたね。」だったとか。それを聞いて、若林さんのお母さんも泣き笑い。

 2020年、緊急事態宣言が発令。今回はこれでおしまい。

 今回は3つも心を揺さぶられるシーンがあった。1つ目は若林さんのおばあちゃんが若林さんの切り抜きを壁にいっぱい貼っていたところ。おばあちゃんはずっと若林さんの味方だった。子供を育てる責任がある親と違い、祖母は孫に厳しくする必要はない。優しくて面白くて素敵なおばあちゃんだったな。間違って堂本光一さんの写真も貼っていたことまで愛おしい。

 2つ目は若林さんとお父さんの会話のシーン。息子の著書を読んでいないと言っていたのに、実は読んでいてくれたんだなあと私までうれしくなった。このドラマ序盤のお父さんと若林さんの会話は見ているだけでしんどかったので、この状況は夢のよう。お父さんに活躍している姿を見せられて良かった・・・。

 3つ目。本格的にボクシングを始めたしずちゃんが、山里さんのお笑いに対する真剣さに気づいたところ。たぶん私が体験したことのない真剣さなんだろうなあ。ストイックな者同士の南海キャンディーズの漫才、近いうちにどこかで見たいな。そしてずっと漫才を続けてほしい。

 来週はついに最終回。この「ほぼ実話」のドラマをどう終わらせるのか、首を長くして日曜日を待とう。