edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

過酷なそいつどいつの戸越銀座ロケ「水曜日のダウンタウン」


スポンサードリンク

 2022年4月27日放送の「水曜日のダウンタウン」の2つ目の説は「若手芸人 コンプライアンスでがんじがらめにされても従わざるを得ない説」。過剰なコンプライアンス制限をかけられた芸人さんの反応を見るという企画に、最後に登場したのはそいつどいつ。戸越銀座の商店街ロケで検証する。

 まず、過剰なコロナ対策。ソーシャルディスタンスを保つため、数メートル離れた違和感のある状態からロケスタート。それにはふつうに応じる二人。

 次に課せられたのは、反社チェック。お店の方に「反社ではないですよね。」と聞かなければならない。二つのお店の方にそれを聞いたあと、竹馬さんはスタッフに「反社チェックは(やらなくて)いいんじゃないか。」と伝えた。

 商店街を歩いていくと、DYDOの自動販売機があった。スポンサーがコカコーラなので自販機を隠してほしいとスタッフに指示される。刺身さんが黒い布を広げて自販機を覆い、竹馬さんがその様子を「モモンガがいますね。」と笑いにしてクリア。ところが、その数メートル先に今度はKIRINの自販機が。ついに刺身さんが「確認しながらやったほうがいい。」と言葉を選びながら苦情を言う。それでも最後には「みんなで頑張りましょう。」と空気が悪くならないようにスタッフに声かけをした。

 鯛焼き屋さんの前で鯛焼きを食べる二人。頭から食べると残酷だとスタッフに言われ、尻尾から食べ始めると、今度は中身が見えないようにと注意される。二人は納得できないまま鯛焼きを食べ終えると、とうとう刺身さんが「全部制限されているからやりづらい。つまんない。」と本音を話し始めた。イライラが爆発したところでネタばらし。

 「水曜日のダウンタウン」のドッキリと知り、複雑な表情の二人。刺身さんはあと10分経ってたら泣いていたと話した。検証結果「こんな事がいつか現実にならないように」という言葉で〆。

 そいつどいつの二人、このロケはものすごくしんどかったと思う。よく耐えたんじゃないかなあ。言葉を選びながらスタッフに意見を言うところはとても好感を持った。スタッフに言われたとおりのことをやるだけなら誰でも出来るし、そんなロケ、見ていても全然面白くない。この番組を見て、そいつどいつを応援したくなった。

 この企画を見て、テレビがここ数年で面白くなくなったのはもしかしてこれが原因かもと思った。今回の「水ダウ」の検証では「どう考えてもやりすぎでは?」という変てこな指示が次々と出されていたが、通常の番組でも大なり小なりこういうことが起こっているんじゃないかなと推測する。

 民放のテレビ番組はスポンサーがいないと成り立たないし、このご時世でスポンサーはクレームにものすごく敏感だ。だから、当たり障りのない優等生みたいな番組ばかりが作られ、テレビ(特にバラエティー番組)って全然面白くないなあと思うことが多くなってしまった。「水曜日のダウンタウン」はそんな流れに立ち向かう貴重な番組。今回の企画は何も抵抗できない若手芸人の様子を見るという体で、実は品行方正になってしまった業界を暗にディスっているんじゃないかなあと思った。

 今回の「水ダウ」はなかなか見ごたえがあって考えさせられた。また数年後に同じ説で検証して欲しいなあ。アフターコロナで私たちの価値観は、がらっと変わっていそうだなあ。