「カムカムエヴリバディ」の2022年4月9日(土)の放送が終わった。これで本当に本当におしまい。情報量が半端ない平日5日間だったので、どんなふうにまとめるのかなあと思っていたが、ヒロイン3人の厳選されたシーンがギュギュっと15分に収まっていた。
今日の放送でも登場した「あんこのおまじない」のように、このドラマには何度も出てくるフレーズや「I hate you.」のような衝撃的な言葉があった。
そんな言葉の宝庫だった「カムカム」のなかで、私が大好きだった言葉を3つ選んでみた。
カムカムエヴリバディの大好きな言葉3選
1.それでも人生は続いていく
2.日々鍛錬し いつ来るとも分からぬ機会に備えよ
3.ひなたの道を歩けばきっと人生は輝くよ
1.それでも人生は続いていく
小夜子に失恋した桃太郎が自暴自棄になっていたときに錠一郎が言った言葉。トランペットが吹けなくなってすべてを失った錠一郎の人生観が、この一言に込められている。トランペットが吹けなくなったことより、ひなたや桃太郎の父親として生きる幸せに目を向けられたことは本当に良かった。
そして、月日は流れ、錠一郎はジャズピアニストとして成功する。夢をあきらめた人生でも、その先に新たな道が拓けることを見せてくれた。
2.日々鍛錬し いつ来るとも分からぬ機会に備えよ
映画村の入場者数が減り、新しいアイディアが欲しいとひなたが相談したときの虚無蔵の言葉。ひなたは意味が分からずポカン。でも、それを体現していたのがるい。17年間ラジオ講座を聴き続けていたるいが、外国人に英語で接客できるのはまさに鍛錬の賜物。
いつ来るとも分からぬ機会のために備える、というのは現代のスピード感には合わないような気もするが、ちょろっとやって出来てしまうものはやはりその程度。じっくり取り組んで実力をつけることの大切さに気付かされる。虚無蔵自身も日々の鍛錬が実を結び、ハリウッド映画出演という大チャンスを手に入れた。
3.ひなたの道を歩けばきっと人生は輝くよ
ひなたと五十嵐が別れることになったとき、錠一郎は五十嵐に「自分の選んだ道ならそれがきっとひなたの道になる。」と言い、るいはひなたに「きっと人生は輝くよ。」と励ました。
何度も出てきたこの言葉、私は最初全然ピンと来ていなかった。そりゃそうだろう、日陰より日なたのほうがいいに決まっている、と思っていた。でも、錠一郎の「自分の選んだ道ならそれがきっとひなたの道になる。」という言葉で理解できた。ひなたの道というのは、太陽が当たっている最初から明るい道のことではなく、自分が選んだ道ということだった。
稔と安子のさわやかなトーンでこの言葉が脳内再生されると、なんだか明るい気持ちになって、勇気が湧いてくる。111回のラストの木漏れ日のシーンは最高。
カムカムロスになるかもと思っていたけれど、私はたぶんならないと思う。なぜなら、素敵な言葉やキラキラしたシーンがずっと私の心に残っているから。
このドラマに出合えて本当によかった。