一人息子が京大に合格し、ホッとしている香保(西田尚美さん)。息子の新生活の準備に忙しくしている。京都のアパートは息子と現地に行って決めようと思っていたが、義理の父がすでに候補のアパートを見つけていた。街中で学生時代の友達とばったり会い、息子の大学合格を祝福されるけれど、祝われているのは自分ではなくて息子だなと思っている。
荷物をたくさん持って歩いていた香保にトウコ(原田知世さん)が「ちょっと荷物おろしてさ、冷たいものでも飲んで行けば。」と声をかける。トウコは傷ついている人が分かるのだろうか。
香保は「フレッシュリンゴジュース」を注文する。リンゴを切るところから作り始めるジュース。なんと氷もリンゴジュースで出来ているという。甘酸っぱくて美味しいリンゴジュースを飲みながら、ふと香保が「なんだか知らない間に年取っちゃったな。」とつぶやいた。
無敵だった学生時代の頃を懐かしむ香保に、トウコは「今夜再び無敵になってみる？」と聞く。部屋に曲が流れ、ミラーボールの光がキラキラする。
思いの丈を踊りながら歌う香保。もちろんトウコも一緒に踊る。一曲歌ってすっきりした香保は帰り道に息子とばったり会う。息子は重たい荷物を持ってくれた。
そして来週は香保のお母さん・ヨシ子(丘みつ子さん)がスナックキズツキにやって来る。ヨシ子さんは何に傷ついているのだろう。
「なんだか知らない間に年取っちゃったな。」香保の言ったこの言葉にものすごく共感する。私は今49歳なのだが、自分でも「え！もうそんな年？」とたまにハッとし、鏡に写る姿にびっくりする。新しいものも好きだし、気持ち的には20代と変わっていないつもりなのに、私は誰がどう見てもおばさんである。気持ちと外見のギャップはどうにも埋められない。
私もスナックキズツキの前を通ったら、トウコに呼び止められそうだ。いや、呼び止められたいからあえてゆっくり歩いてみようかな。
