久しぶりにニュースを見て気持ち悪い！と思った。
東京オリンピックのソフトボールで金メダルを獲得した後藤希友（みう）選手が名古屋市の河村たかし市長を表敬訪問した際に、市長が突然メダルをガブッと噛んだのだ。ＳＮＳは大炎上。私もそれはやってはいけないことだと思った。コロナ感染予防うんぬんの話ではなく、人のものを勝手にかじるという行為がダメだと思う。
この件は炎上だけでは済まなかった。後藤選手が所属するトヨタ自動車が抗議のコメントを発表。それを受けて河村市長が謝罪をした。
河村市長は後藤選手が自分に会いに来てくれて本当にうれしかったのだろう。そして、つい調子に乗ってやってしまったことがこんなに大きな事態を招いている。でも、これをやったらこうなるだろうという想像力がないというのが実は大きな問題だ。残念ながら周りには彼をヨイショする人しかいなかったのだろう。世の中が令和になり、いろいろなことが変わってきているのに、本人も周りも古い体質のままアップデートされていなかった。今回たまたまそれが露見されたという話だと私は考えている。
私は15年ほど前に夫の転勤のため名古屋に住んでいた。そのとき、選挙活動をしている河村たかしさんを見かけたことがある。のぼりを自転車にくくりつけて走っているところだった。当時もすでに有名人だったので、「あ、あの名古屋弁の河村さんだ！」と思ったのを覚えている。だから、今でもメディアで報道されている河村市長しか知らない人より温かい目で見ていると思う。それでも今回の件はいかん。
アップデートされていないシニアといえば、電通の佐々木宏氏を思い出す。女性タレントに豚の格好をさせて「オリンピッグ」という真夏でも凍るダジャレで開会式のショーをやろうとしてクビになった方だ。セクハラ・パワハラに敏感な一般社会とは違う次元で生きてきたんだなと思った。
今回のオリンピックは太鼓持ちに囲まれてアップデートしてこなかったシニアがいつもどおりの行動をしてそれがＮＧだということを突き付けられる機会になった。
もしかしたら河村市長は何がそんなに悪いのか実は分かっていないのかもしれないと思っている。抗議や苦情が来ているからとりあえず謝っておこう、では似たようなことがまた起きてしまうだろう。価値観と道徳心と一般常識を昭和版から令和版に早急にアップデートせよ。
