edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

大喜利を学ぼう!「アメトーーク」大喜利苦手芸人

 2022年5月5日放送の「アメトーーク」は大喜利苦手芸人。「IPPONグランプリ」や「笑点」が大好きな私にとっては、とても学びの多い回となった。

 大喜利苦手芸人は、平成ノブシコブシ吉村崇さん、ダイアン津田篤弘さん、NON STYLE井上裕介さん、アルコ&ピース平子祐希さん、オズワルド伊藤俊介さん、ジャングルポケット斉藤慎二さん、コロコロチキチキペッパーズナダルさん。ゲスト席には、バカリズムさん、笑い飯西田幸治さん。司会は蛍原徹さん。

 前半は「大喜利苦手芸人あるある」などのトークで盛り上がり、後半は大喜利の練習。

お題1:アホアホ学校の校則とは?

吉村さん:通学中はずっとより目

津田さん:ウンコの帽子をかぶって来ること

井上さん:おしりはふこう

斉藤さん:二時間目以降はなし!

平子さん:ろうかでジャミロクワらない

伊藤さん:校庭に入っていい犬は柴犬のみ

吉村さん(2回目):すべての時計の長針がビョーン!と出てる

ナダルさん:グラウンドの真ん中にニンジンを植えろ

バカリズムさん:(めちゃくちゃな文字をフリップに書いて)校則が書いてあるけれども字が汚くて読めない

西田さん:毎朝かしこかしこ学校の方角に向かって、この国をよろしくお願いします

お題2:宮迫が今日のオンエアを見てたら言いそうな一言とは?

斉藤さん:アメトーク盛り上がっとるやん

井上さん:そんな事より牛宮城

吉村さん:テレビ朝日の方にむかって蛍原さんよろしくお願いします

平子さん:ホトちゃんも答えたらええやん

蛍原さん:(意味不明の絵を出し、すぐに回収される)

西田さん:お!新番組か

バカリズムさん:翌日にYouTubeで俺の名前がお題になってたね

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 大喜利苦手芸人さんはお題をそのまま受け、いかに面白い答えを出すかということを考えていて、西田さんとバカリズムさんはお題から発想を飛ばしていることが分かった。野球で例えるなら、大喜利苦手芸人さんはピッチャーで、バッター(=お題)に対してどう攻略するかを考えている。一方、西田さんとバカリズムさんはピッチャーマウンドにすら立っておらず、外野手だったり、観客だったり、解説者だったり、いろんなところからバッターを眺めているという感じ。

 大喜利って俳句みたいだなあと思った。どこまで発想を飛ばせるかが重要で、その発想が陳腐だったらどんなに素敵な言葉を並べてもありきたりの句になってしまう。大喜利も同じで、誰もが考えそうな答えなら面白味はない。そういえば、「IPPONグランプリ」の常連の千原ジュニアさんは、「プレバト!」の俳句でも活躍しているなあ。もしかして、俳句が得意な人は大喜利も得意なのかもしれない。

 私は「IPPONグランプリ」や「笑点」をよく見るが、どうしてみんなこんな面白い答えを出せるんだろうと思っていた。一緒になって考えてみるものの、面白い答えは全然思い浮かばなかった。今回の「アメトーーク」を見て、その理由が分かった。お題をそのまま受け取らないで、発想を飛ばしてみよう。

 今回大喜利苦手芸人として登場した芸人さんたちが、大喜利の実力をつけて数年後に「IPPONグランプリ」で優勝しているかもしれない。大本命はオズワルド伊藤さん。楽しみにしております。

「カムカムエヴリバディ総集編」を見て感じたこと

 ゴールデンウィークに放送されたテレビ番組のなかで一番楽しみだったのが「カムカムエヴリバディ総集編」。安子編、るい編、ひなた編が各1時間。好きな時代やヒロインだけ見たい人には便利だし、ゴールデンウィークに3時間もテレビの前にずっと座っていられないという人でも1時間 X 3本なら気軽に見られるし、いい構成だなあと思った。

 さて、録画を安子編から見始めた。とりあえず安子編だけ見るつもりだったが、いざ見始めると時間が経つのがあっという間で、気が付いたらラジオ英語講座の講師となったひなたがビリーのキーホルダーを映画村で拾っていた。

 安子とるいとひなた、3人の人生を3時間で駆け足で見て思ったのは、それぞれハードな人生だったなあということ。もしこの3人の誰かと同じ人生を歩まなければならないとしたら誰がいいだろうと想像してみたけれど、とても選べなかった。

 幼少期が一番幸せなのは安子だと思った。和菓子屋の娘として生まれ、いつも周りには祖父母や両親、兄、職人さんがいて、にぎやかで楽しそう。るいは大阪で母と二人暮らしをしていたときは貧しくとも幸せそうだったが、岡山に帰ってからは母を含む身勝手な大人たちに完全に人生を狂わされてしまった。母に捨てられ(たと思い)、裕福な家に暮らせても自分の居場所がないという寂しさ。ひなたは、父無職&母自営業の状況をからかわれたりもしたが、まあまあ幸せに暮らしているようだった。るいは自分の子供たちには幸せな幼少期を過ごしてもらいたいという思いが強かったのかな・・・。

 そして彼女たちは大人になる。若くして結婚し母となった安子、家を出て自分の力で生きてきたるい、進学せず就職する道を選んだひなた。3人ともたくましくキラキラしていた。いろんなしがらみや世の中の変化を感じながらも、自分の道は自分で決めていた。

 この年代で、一番輝いていたのはるいかなあ。仕事もプライベートも充実していたし、日本も戦後復興で活気があって、毎日が楽しそう。たまたま行ったジャズ喫茶が運命を変えることになるというのも素敵。ひなたはるいほどドラマチックではなないものの、時代劇が好きだったことで、映画村で働くという道が開かれた。

 一方、運命に翻弄されたのは安子。わずか数年のうちに夫、両親、祖父母が次々に亡くなり、幼い娘と引き離されそうになったり、兄にお金を持ち逃げされたり、という状況は辛すぎて想像もしたくない。でも、リアルタイムで見ていたときは、和菓子を売ったりロバートに逢ったりしないで、もっとるいを見て、と安子に思っていた。総集編をあらためて見ると、そうでもしていないと心が保てなかったんだろうなあという違う感想が出てきた。

 中高年になって運命に導かれるように人生が変わったのはひなた。映画村の職員からアメリカ留学を経て、ラジオ英語講座の講師へ。失恋から立ち直り、アラフォーから人生がバラ色になっていく。まさに絵に描いたような大器晩成。るいは楽器は違えどずっと待っていた錠一郎の復活が叶い、自分も歌手となる。そして、ずっと心に引っかかっていた安子と再会を果たす。また、中高年の安子の描写はなかったけれど、シニアになった安子の顔立ちや振る舞いを見ればアメリカで幸せに暮らしていたのだと想像できる。

 シニアになり、一番穏やかに暮らしているのはるいかなあ。故郷の岡山に戻り、引き継いだ喫茶店を経営。ジャズとコーヒーの香りに包まれた、のんびりとした幸せな時間を過ごしている。ひなたはラジオ英語講師として充実した日々を送る。そばにいるのは初恋のビリー。安子はるいとの再会を果たし、るいの家族とも交流し、空白だった家族との時間を取り戻している。

 書いていて気づいたのは、ヒロイン3人とも人生の後半は幸せだったということ。それはめぐり合わせでもラッキーでもなく、人生の前半で地道に努力していたことが、後半になって結果として表れたということなのだ。虚無蔵の名言のように、日々鍛錬し、いつ来るとも分からぬ機会に備えていたからこその幸せ。

 これでもう「カムカム」は本当に見納め。寂しい気持ちもいっぱいあるけれど、るいはきっと今も岡山のジャズ喫茶でコーヒーを淹れているだろうし、安子はアメリカでのんびり過ごしているだろうし、ひなたはラジオ講座の収録をしているだろう。なぜならこのドラマは2025年まで描いているから。