edamameのテレビブログ

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青春にひりひり「だが、情熱はある」第1話


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 オードリー・若林正恭さんと南海キャンディーズ山里亮太さんのほぼ実話のドラマ「だが、情熱はある」。若林さんをKing&Princeの髙橋海斗さんが、山里さんをSixTONES森本慎太郎さんが演じる。現在、お笑い芸人として確固たる地位を築いている人気者のふたりがどうやってそこまでたどり着いたのかが描かれる。

 別々のコンビで活動しているふたりがユニットを組んだのは、プロデューサーが引き合わせたことから始まった。ユニット名はたりないふたり。初対面の居酒屋ではお互いを意識するあまり、料理の注文さえできなかった。幼少期に医者から感情を出してはいけないと言われたため、人見知りと自意識過剰になってしまった若林さんと、幼少期にモテ期が終わったのを自覚するが、どんなことをしても「すごいね」とほめる母に育てられ、妬み嫉みを燃料に自分を奮い立たせてきた山里さん。

 学年でいうと、山里さんが若林さんよりひとつ上。高校生の頃の山里さんの夢は薬剤師だったが、好きな女子と同じクラスになるために文系に変更。結局その子とクラスは一緒になれず、恋は成就しなかった。山里さんは、親友・ためちゃんから言われた「ときどき面白い」という言葉にすがるようにお笑い芸人を目指し始める。 

 そして、好きな女子が彼氏と勉強をしている喫茶店にためちゃんと行き、自虐的な話をして、彼女を笑わせることに成功。天下を取りたくてお笑い芸人になりたい、と両親に話す。そして「俺は自分のこと面白いと思ってるんです!」と叫んだ。

 若林さんは春日さんとクラスメートでアメフト部も一緒。前の席に座る春日さんの襟足をはさみでチョキチョキ切るが、春日さんは特に反応しない。家では父親が転職を繰り返していて、そのたびに食事が質素になった。

 クラスで一番面白い人は誰かを投票で決めるとき、誰かが若林さんに一票を入れた。春日さんは若林さんに入れたかったが、入れるなと若林さんに言われていたので入れていない。一票を入れたのは別のクラスメート。その子は「若林は面白いんだよ」と若林さんが面白くないと言った生徒を殴った。若林さんは「俺は全然面白くないから!」と叫んだ。

 そして再びたりないふたりの解散ライブ。無事にライブは終了したが、若林さんは倒れてしまった。救急隊員が駆け付けたところで今回はおしまい。

 想像よりも何倍も噛みごたえのあるドラマだった。日曜日の夜にこんなひりひりした気持ちになるなんて。ふたりがお笑い芸人として成功していることを知っているからふつうに見られたけれど、これがフィクションだったら結構しんどかったと思う。

 そんな重めな初回にありがたかったのが戸塚純貴さん演じる春日さんの存在。高校生のときからすでに私たちの知っている「春日」だったんだ、とうれしくなった。そしてややこじらせている若林さんを優しく包んでいるのが伝わってきた。

 ちなみに、今回私が一番笑ったのはドラマの本筋とは全然関係ないところの、若林さんが春日さんの襟足を切っているシーンで聞こえた授業の声。

先生「イギリスが先手を打ってアイスランドに上陸します。これが何年ですか。」

生徒「紀元前500年です。」

先生「はい、違います。1940年ね。」

 生徒がふざけて答えているんだけれど、先生がそれに対してリアクションせずに淡々と授業を進めているのが面白い。こういうくだらないこと、私も好きだったな~。

 今から3ヶ月間、「たりないふたり」にどっぷり浸かろう。