edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

ずっと余韻に浸ってる・・・「ブラッシュアップライフ」第10回(終)


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 麻美(安藤サクラさん)が飛行機のシフトから外れてしまった。再度、シフト担当の堀口(江口のりこさん)と中村キャプテン(神保悟志さん)に変更を依頼するが、断られてしまう。まりりん(水川あさみさん)と麻美は悩みながらも中村に毒薬を飲ませることを決断。ふたりは犯罪者になってもいいから、乗客180人の命を救いたいと思っている。

 運命のフライトの日がやって来た。クルーラウンジでまりりんが中村の気を引いている間に、麻美が中村のコーヒーに薬物を入れるという段取り。麻美が緊張した面持ちで中村が来るのを待っていると、突然「近藤さん!」と声をかけられた。

 声をかけたのは、市役所で働いていたときの後輩・河口(三浦透子さん)だった。河口は生まれ変わるたびに市役所勤務をしていたが、麻美の影響を受け、今回はキャビンアテンダントになったと近況を話し始めた。

 話を切り上げてスタンバイしたいとソワソワする麻美。でも、河口のトークは止まらない。昨日、河口は中村から知り合いが飛行機に乗るから頼むと言われた。その人を調べたら中村の愛人であることが分かり、匿名で中村の奥さんに電話。そして、中村が今日のフライトをキャンセルしたと話す。麻美はうれしくて河口に抱きついた。その喜びように河口はきょとん。

 まりりんと麻美が空港を移動していると、男(浅野忠信さん)に話しかけられる。自らをタイムリーパーと言う男は、復縁しようとしていた元妻が飛行機事故で亡くなったので航路を変えてほしいと二人に話す。もちろんそのつもりだ、と二人が答えると、男はありがとうと頭を下げた。

 そしていよいよ離陸。予定どおり航路変更に成功する。二人の視線の先には落ちていくスペースデプリ。

 無事台北に到着すると、なっち(夏帆さん)とみーぽん(木南晴夏さん)が空港で待っていた。4人で食事をし、思い出話で盛り上がる。

 翌年、二人はパイロットを辞め、地元に帰って来た。8ヶ月後、麻美は地元の市役所に再就職。

 それから3年が経ち、麻美は40歳になっていた。遊びに来ていた遥(志田未来さん)に車で職場まで送ってもらう途中で、保育園児を散歩させているまりりんと遭遇。また、河口も市役所で働いている。336年も市役所で働いていたので、不規則な勤務のCAは合わなかったらしい。

 麻美の誕生日。4人がいつものお店で食事をしている。麻美はなっちが椅子にかけている白い紙袋にプレゼントが入っていると気になっているが、なかなかもらえないので、思わず聞いてしまう。マイペースななっちは、学生時代にもそんなエピソードがあった。その話から、なっちの友達が市議会議員の鈴木泰子(近藤春菜さん)だと知る。

 二次会は福ちゃん(染谷将太さん)のお店でカラオケ。4人は売り上げに貢献したいが、おなかがいっぱい。それなら人数を増やそうと、同級生に連絡し、急きょ同窓会が始まった。福ちゃんが「ここにしか咲かない花を」、なっちとみーぽんが「これが私の生きる道」、加藤(宮下雄也さん)が「粉雪」、麻美とまりりんが「YAH YAH YAH」を歌い、同窓会は朝まで続いた。

 58年後の北熊谷メディカルホーム。「YAH YAH YAH」を口ずさみながら、近未来的な宙を浮かぶ乗り物に乗って4人の女性が集まった。昔見たドラマの話で盛り上がっている。4人は基本寿命を全うすることができたのだ。麻美はこの年の冬に98年の生涯に幕を閉じた。

 電線に鳩が4羽、仲良さそうに止まっている。遥おばあちゃんと孫は、優しいまなざしで鳩を見ていた。これでおしまい。

 濃~い最終回だった。前半の飛行機事故回避が霞んでしまうぐらい、後半は「そう来たか!」の目白押し。面白いでは言い表せない満足感というか高揚感があった。お気に入りのドラマであればあるほど最終回は見る側の期待値が上がり過ぎて、がっかりすることもあるが、「ブラッシュアップライフ」はそれをはるかに超えてきた。

 麻美たちの40~90代までの人生はまったく描かれていない。でも、年を重ねた4人がおしゃべりをしている表情や雰囲気を見れば、その人生は幸せだったと想像できる。そして鳩となった来世でもその関係性が続いているのを見て、心がじんわり温かくなる。   

 遥は鳩が麻美だって気づいているのかな。気づいているからこそ孫に話したのかな。いやいや、案外気づいていないパターンも遥っぽくて面白いかもしれないな。そんなことを考えながら、いまだ余韻に浸っている。