edamameのテレビブログ

テレビ番組の感想を思いつくまま書いてます ゆるりとした時間のおともに

この世界観が大好き「きのう何食べた?」


スポンサードリンク

 タイトルから「きのう何食べた?」は美味しい料理がいっぱい出てくるドラマかなと思って見始めた。予想どおり、料理も出てきて、それはそれはとても美味しそうなのだが、それだけではなかった。2話まで見て、このドラマの世界観に浸っていたくてたまらない。ああ、リアルタイムでこのドラマを見ていたら私の2019年春はもっと心豊かだったかもしれないと思うぐらいだった。

 「きのう何食べた?」は2019年4月~6月の深夜に放送された西島秀俊さん&内野聖陽さんがダブル主演のドラマである。そして2021年11月3日に劇場版「きのう何食べた?」が公開される。公開に先立って、ドラマがTVerやネットもテレ東で配信されているのをたまたま見て沼に落ちたという状況だ。

 西島秀俊さん演じるシロさんは料理好きなゲイの弁護士さん。そして内野聖陽さん演じるパートナーのケンジは美容師さん。ゲイであることを職場には話していないシロさん、お店のお客さんにもカミングアウトしているケンジ。スーパーをはしごして最安値で食品を買いたいシロさん、コンビニでハーゲンダッツのアイスを買ってきちゃうケンジ、といった感じで性格が正反対の描写がいくつも出てくる。その違いによってふたりに不穏な空気が漂うが、食事でリセット。考え方の違いなんてのは話し合いで解決しないので、そうやってやんわりとやり過ごすのが得策だと思う。

 日常を描いているのに楽しくてドラマチックという意味では「渡る世間は鬼ばかり」と似た感じかもしれない。渡鬼は5人姉妹で、こちらはゲイカップルという違いだけ。

 面白かったのはスイカのくだり。シロさんがスーパーで大きなすいかを買うか迷っていたら、同じく迷っている女性・佳代子(田中美佐子さん)がいた。スイカを半分こしようと意気投合し、シロさんは佳代子の家にすいかを運び、出されたお茶を飲み、冷蔵庫に入っていたすいかを食べていた。

 ところが、ふと我に返り見知らぬ男性を家に入れてしまったことに恐怖をおぼえた佳代子は襲われるのではないかと悲鳴を上げる。この状況で通報されたらまずいと察したシロさんは自分がゲイ&弁護士であることを告げる。安心した佳代子はツナマヨそうめんを作り、帰宅した娘や夫、シロさんと一緒に食べる。シロさんはレシピを佳代子に聞き、今後もシェアしたいおトクな商品があればスーパーで待ち合わせをすることになった。

 田中美佐子さんのおばちゃん度合が絶妙。もうちょっとグイグイいく感じだと下品になっちゃうし、きれいでかわいいだけだとつまらないし、そのちょうどあいだのところに持って行くのがさすがだな~と感心する。「欽きらリン530!!」で知って以来、ずっと好きな女優さんなので、これからも活躍してほしいなあと思う。

 つい主演の二人を差し置いて田中美佐子さん愛を書いてしまった。西島秀俊さんは数円の牛乳の値段を気にする役なのにそれがセコく見えないし、内野聖陽さんはちょっといい加減なところがあるのに憎めない。もしかしたらこのドラマの出演者の演技力はとてつもないのかもしれない、と今さらながら気が付いた。

 まだ2話しか見ていないのでこのドラマがどこに着地したかは分からず、すっかり出遅れた感じになっているのがもどかしい。とりあえず9月16日の午前10時にTwitterで最新情報が出るというので心待ちにしている。新参者なので、なるべく早く追いつくぞ。