edamameのテレビブログ

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有終の美「TOKYO2020」パラリンピック閉会式


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 2021年9月5日午後8時からパラリンピックの閉会式が行われた。私はテレビでオリパラを見ていただけの開催国に住む人間だが、無事にこのときを迎えられて本当に良かったと安堵しながら見ていた。

 オリンピックの開会式、閉会式、パラリンピックの開会式も全部見たが、パラリンピックの閉会式が一番私の好みだった。これでTOKYO2020が本当に終わるという寂しい気持ちも多少含まれているかもしれないけれど、パラリンピックの閉会式はたくさんメッセージを発信していたと思う。

 閉会式は全体的にほのぼのとした優しい雰囲気が漂っていた。私が好きだったのは、入場した各国の選手たちがスタッフに促され、丸いシールのようなものを横たわった東京スカイツリーに貼っていくシーン。貼り終わった選手たちがうれしそうな表情をしているのを見るのが楽しかった。のちにこのスカイツリーはパフォーマンスで重要な役割となっていたので、いい演出だなあと感心していた。

 圧倒されたのは次回開催地・パリのパフォーマンス。国歌斉唱はサモトラケのニケ像(ルーブル美術館)の前でジェスチャーのようなパフォーマンスで披露。次に車いすに乗った黒い半そでのシャツ&黒いマスクをした人たち数十人が腕と手で表現するパフォーマンスが始まった。それがスタイリッシュで本当にかっこよかった。

 続いて外の中継へ。大勢の人たちがマスクなしで超盛り上がっているパリのイベント会場が映し出された。日本では密はダメ&マスク必須だというのに、この差は何だろう。フランスもコロナは収束していないはず。緩急つけているのかな。とにかく陽気で明るいパリが画面いっぱいに広がった。

 その次は「WeThe15」のコーナー。10億人以上いる世界人口の15%を占める障がいのある人々を可視化し、聞き入れ、参加させ、共生するという新しい運動だそうだ。何人かがコメントを出しているなかにヘンリー王子がいた。ヘンリー王子がんばれと心のなかで思った。

 そして、最後の曲”What a Wonderful World”は心に沁みた。シブい男性の歌声から始まり、透き通る女性の声、子供たちの合唱。美しいピアノとバイオリンの演奏、次々に映し出されるパラリンピックの名シーン、ボランティアの人たちの消毒などの裏方のお仕事。パラリンピックはこれで終わるけれど、誰にとってもこの地球がワンダフルワールドでありますように、と願わずにはいられなかった。

 聖火が静かに消えた。次の瞬間に花火が上がり、会場にカメラが切り替わると「SEE YOU IN PARIS 2024」という文字がかわいいフォントで書かれていた。数秒後に会場が暗転。閉会式は終了した。

 閉会式は櫻井翔さんが放送席にいて、コメントしていたのがとてもよかったと思う。パリの中継が映し出されたときは自分のスマホで調べて「今パリは午後2時38分ですね。」と言ったり、パフォーマンスの説明も演者の目線で話してくれたりしたので、より一層楽しめた。いっそのこと翔くんひとりで進行も解説もやってしまってもよかったのではないかと思うぐらいだった。

 ミライトワソメイティも出てきたし、小池都知事のドレスはシックで素敵だったし、細かいところも含めていい閉会式だった。コロナ禍でもやるしかなかったオリンピック&パラリンピック。まさに有終の美の閉会式だった。