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いろいろ考えさせられた「半径5メートル」 第7話 ワンオペ狂騒曲


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 「半径5メートル」は見終わると心がふんわり優しくなっているドラマだ。第7話は、ワーママの大変さ、そして、ワーママと一緒に働く人の大変さについて考えさせられるお話だった。

 有名な美術評論家・美砂子(阿川佐和子さん)のエッセイの担当になったますみ(山田真歩さん)と風未香(芳根京子さん)。ますみは夫が単身赴任をしているので、9歳の一人娘・あかり(野澤しおりちゃん)を育てながら働いている。ところが、あかりが心身とも不安定になってしまい、ますみは仕事に穴を開けることが多くなった。その穴を埋めるのは、独身で時間に融通の利く風未香。

 時間に融通が利くといっても風未香には別の仕事もある。それなのに、不在のますみのフォローをするために自分の取材をキャンセルしたり、夜遅くに代わりに美砂子に頼まれたものを届けたり、完全にますみに振り回されている。

 「子育て世代の人のフォローをするのは人として同じ女として当たり前」と思っているのに黒い感情が出てきて自己嫌悪に陥る風未香に「そんなのいつ誰が決めたの?」とベテラン記者の宝子(永作博美さん)が聞く。

 確かに宝子のいうとおりだと思う。子育て中の同僚をサポートするのはだいたいは同僚の女性だ。もしサポートを拒否したら同じ女性が困っているのに優しくない人と言われてしまうから、やりたくなくても引き受ける。でもこの問題の本質は優しいとか冷たいとかの感情的な話ではなく、単純に上司の人員配置の甘さだと私は思ってしまう。

 今回の場合だと、最初は風未香だけがますみのフォローをしていた。風未香はそれが当たり前だと思っていて、上司にも相談していなかった。ますみも風未香が自分の代わりをしてくれるから大丈夫と、上司に報告をしていなかった。

 結局、上司に報告をしないとマズイ事態になり、ますみが事情を上司に話すと、上司や同僚が救いの手を差し出してくれた。最初から助けを求めていたらもっと早く解決していたのではなかろうか。

 ワーママは子供の病気とか自分の仕事とかに気が向いていて、同僚への配慮まで気が回らないのかな。

 私がまだ20代の頃、同期が先輩のことを怒っていたのを思い出す。その先輩には、保育園に通う子供がいて、その保育園から子供が熱を出したから迎えに来てという電話が職場にかかってきた。するとその先輩は同期に一言も声をかけずにさっさと早退してしまったという。

 もしかしたら子供の熱に動揺して慌てて退社したのかもしれない。でも、同期にとっては先輩は子供が熱を出しているお母さんではなく、余計な仕事を無言で押し付ける人にしか見えなかったのだろう。

 それはもう20年以上前の話。でも同じようなことが令和になっても起こっている。これからは介護をしながら働く人も増えるかもしれない。そんなときに「じゃないほうの人」に負担がいってしまうのはよくないなあ。助け合い 切磋琢磨し まいろうぞ。