edamameのテレビブログ

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みんなが同じ顔の世界は恐怖でしかない「きれいのくに」(4)


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 顔にはその人の性格や生きざまが表れる。この人は優しそうな人だなあとか、ちょっとクセがありそうだとか、顔を見ればおおよその見当はつく。そしてそういう人だろうとイメージして話をすることができる。顔はその人の情報の宝庫。もしその判断基準がなかったら、人を識別するのも難しいし、どんな人なのかも分からない。

 「きれいのくに」第4話。日本では整形が大流行した過去があり、大人の男性の多くは「稲垣吾郎さん顔」、女性は「加藤ローサさん顔」になっていた。そして現在は整形手術が法律で禁止されているため、「整形した顔の割合が多くを占める世代」と「ほとんど整形をしていない世代」の分断が起こっている。

 パパ活をしている高校生のれいらは、「吾郎ちゃん顔」をした男性と慣れた感じでカラオケに行く。ところが個室でその男性が豹変し、抵抗した結果殴られてしまう。顔にはあざが出来てしまい、翌日学校を欠席した。

 れいらには、親が遺伝子レベルで整形をした「吾郎ちゃん顔」のクラスメイトがいる。そのクラスメイトの顔を見るとカラオケの個室での恐怖がよみがえってきてしまう・・・

 顔が同じだったら、人の顔で判別も判断もできない。友達も恋人も嫌いな人も全部顔が同じ、って想像しただけでも恐ろしい。でも、ロボットのペッパーくんを思ったら、なんとなく顔で人を判断しないというイメージがわく。

 一方で、整形ができない若い世代は顔がバラバラな環境で過ごしているので、顔で人を見分けているのだろう。だから「吾郎ちゃん顔」の一人の人にされたことがトラウマになったら、「吾郎ちゃん顔」の人全部は受け付けられなくなってしまう。

 れいらちゃんがどうなっていくのか気になるところだ。ちなみにれいらちゃんのお父さんも整形しているので、吾郎ちゃん顔。親子でギクシャクしないといいな。来週、そこの描写があるかは分からないけれど。

 さて、今回の吾郎ちゃんコーナーはカラオケシーンでの「歌声」。久しぶりに吾郎ちゃんの優しい声が聴けたなあとうれしかった。先週の宣伝カー「アイドル写真」に続いて、ナイスな演出。

 ストーリー自体は重たいので、ネットでも途中から見るのを止めたというコメントがあがっていた。私もこのドラマが1時間だったら重すぎて見続けられなかったかもしれない。でも私はこのドラマの作者が何を言いたいのか、最終回まで見て知りたい。こういう考えるドラマも面白いと思う。